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怖いクラシック

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NHK出版新書 481

怖いクラシック

[著] 中川右介  

発売日 2016年02月10日

新書

品切れ

定価 902円(本体820円)

送料 110円

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商品紹介

もう「癒し」にはこりごりだ! まったく新しいクラシック音楽入門

クラシック音楽は、日本ではいつからか「癒しの音楽」と喧伝されるようになった。だが、本質はその対極にある。死、神、孤独、戦争、国家権力――。こうした「恐怖」こそが、偉大な音楽家たちを駆り立ててきたのだ。モーツァルトからショスタコーヴィチまで、「恐怖」をキーワードに辿る、異色の西洋音楽史。

編集者からのコメント

 「クラシックは癒しの音楽」。美しいメロディーや心地よいリズムに魅了され、こうしたイメージを持っている方は多いのではないでしょうか。  しかし著者は、クラシック音楽が「癒し」を売りにするのは、ステーキハウスがデザートの美味しさを自慢するようなものだ、と主張します。クラシック音楽のメインストリームは、実は「怖い音楽」だと言うのです。  たとえば、誰もがその名を知るモーツァルト。彼はオペラ《ドン・ジョヴァンニ》において、不気味で恐ろしいメロディーを奏で、従来の祝祭的なオペラのイメージを一新します。喜劇を観にやって来た当時の観客たちは、さぞ度肝を抜いたことでしょう。ここに初めて「心地よくない音楽」が誕生したのです。古典派音楽の旗手であるモーツァルトは、協奏曲や交響曲においても「怖い音楽」を生み出し、後生に多大なる影響を与えることとなります。  それからおよそ150年後、スターリン体制下のソ連で一人の音楽家が「怖い音楽」を奏でます。その名はドミトリー・ショスタコーヴィチ。ある時期は当局の寵愛を受けたかと思えば、ある時期は処刑寸前にまで追い込まれるなど、彼の創作人生には常に「国家権力」という恐怖が伴走していました。ショスタコーヴィチは、当局の目を掻い潜るかのような隠喩的音楽を残し、歴史にその名を刻んでいます。  本書では、従来の「癒し」イメージを排して、「恐怖」をキーワードにクラシック音楽の世界を案内します。父、自然、狂気、死、神、孤独、戦争、国家権力――。これらの「恐怖」が、ときに創作の源泉となり、現在の「クラシック音楽」を作り上げました。その格闘と煩悶の歴史を、ぜひ本書でご確認いただければと思います。 これまでにない異色の切り口ながらも、クラシック音楽の通史が一冊で概観できる本になりました。ただ歴史をなぞるだけの入門書には興味が湧かないという方、平板な音楽家評伝には飽き飽きだという方にこそ、ぜひお読みいただきたいと思います。 (NHK出版 粕谷昭大)

目次

第一の恐怖 父――モーツァルトによる「心地よくない音楽」の誕生
第二の恐怖 自然――ベートーヴェンによる「風景の発見」
第三の恐怖 狂気――ベルリオーズが挑んだ「内面の音楽化」
第四の恐怖 死――ショパンが確立した「死のイメージ」
第五の恐怖 神――ヴェルディが完成した「宗教のコンテンツ化」
第六の恐怖 孤独――ラフマニノフとマーラーの「抽象的な恐怖」
第七の恐怖 戦争――ヴォーン=ウィリアムズの「象徴の音楽」
第八の恐怖 国家権力――ショスタコーヴィチの「隠喩としての音楽」

商品情報

発売日
2016年02月10日
価格
定価:902円(本体820円)
判型
新書判
ページ数
288ページ
商品コード
0088481
Cコード
C0273(音楽・舞踊)
ISBN
978-4-14-088481-2