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番組・テキスト・CDの基本構成

より効果的に英語の筋肉を鍛え、スピーキング力をアップするためのコーナーです。
岩村先生が『心構え・練習方法・素材』などに関してアドバイスします。

『英会話レッツスピーク』ホームページに掲載したものです。全30回。
Last update 2003/12/01


第3回 英語のリズムを体得する

自分の英語を聴いてみる
 音読をしていて、ふと思うことはありませんか。自分の英語の発音や話し方がどうなっているのかと。第3者に聞いてもいいのですが、1人で簡単に確認できる方法が ありますので、是非、実行してみてください。ある程度の長さの英文を音読して、それをテープに録音し、聴いてみればいいのです。「な〜んだ」と思われるかもしれませんね。しかし、自分の音読を客観的に聴いたことがある人はあまりいないのではないでしょうか。
 学生時代に、テープレコーダー(リールのテープです)に録音した自分の声を初めて聴いたときの衝撃は今でも忘れません。「えっ、これが僕の声なの?何、この英語の発音は ... 」と顔から火が出るような思いがしました。当時のテープレコーダーの再生能力が劣っていたということもあったのかもしれませんが、それにしても、英語とはあまりにかけ離れた発音になっているのには、驚きを通り越して、ショックを受けました。しかし、そのことが刺激になって、それ以降、音読と録音を何度も繰り返しました。録音した音読は、消去せずにとっておくようにしました。そうすることで、以前の音読と最近の音読を比較できるわけですから。
 さあ、皆さんも自分の音読を録音してみましょう。面倒くさい?そんなことを言っていたら何もできませんよ。恥ずかしい?恥ずかしがっていては、英語は話せるようにはなりません。今の自分の英語がどのように聞こえるのか、レコーディング(音読を録音して聴く練習を私はこう呼んでいます)してみましょう。
 

【レコーディング用素材】
 実際に相手に話しているつもりで、次のモノローグの音読を録音して聴いてみましょう。

(1)   Hi everybody. I'm home.
Come on. Open the door.
Anybody home?
It's so quiet.
Where is everybody?
Maybe they all went out.
That means trouble for me.
I forgot my keys.

  おーい、みんな。ただいま。
ねえ。ドアを開けてよ。
家に誰かいないのかな?
ずいぶん静かだな。
みんなどこにいるんだろう?
みんな出かけちゃったのかな。
こりゃ困ったぞ。
鍵を忘れちゃったんだよ。
 
(2)   I've been in this line forever.
Why won't it move?
I should leave.
But I've been here for 30 minutes.
If I leave, it will be a waste.
What should I do?
I guess I'll keep waiting.

  もうずーっとここに並んでる。
どうしてこの列は動かないんだろう。
帰ったほうがいいかな。
でも30分もここにいるんだから。
帰ったら、無駄になっちゃうしな。
どうしようかな?
やっぱり待つことにしよう。
 
(3)   Take off those shoes.
We don't allow shoes like that in here.
It's in the rulebook.
It's bad for the floor.
This is a basketball court.
And those are formal black shoes.
They'll leave marks on the wood floor.
You have to wear basketball shoes.

  靴を脱いで下さい。
その靴じゃここには入れませんよ。
ルールブックに書いてあるんです。
床を傷めますから。
ここはバスケットボールのコートです。
それは黒の革靴でしょ。
木の床に跡がついちゃうんですよ。
バスケットシューズを履いてください。
 
(4)   Thanks for the sweater.
But you shouldn't have!
It's a great present.
You're very thoughtful.
But I'm sure it was expensive.
You shouldn't have spent so much on me.
I'd be happy with a birthday card.
That's all I got you on your birthday.

  セーターをありがとう。
でも、こんなにしなくても!
すごいプレゼントだよ。
気を遣ってくれて本当にありがとう。
だけど、きっと高かったんだよね。
僕にそんなにお金を使わなくてもよかったんだよ。
バースデイカードだけで十分うれしいのに。
君の誕生日には、僕はそれしか渡さなかったんだから。
 
(5)   My legs are tired.
But I've got to run.
People are in the way.
I don't want to bump them.
But I have to hurry.
I have to get on that train.
If I don't catch it, I'll be in big trouble.

  足が疲れた。
でも、走らなきゃ。
人が邪魔になって。
ぶつかりたくないんだけど。
でも急がなくちゃ。
あの電車に乗らなくちゃ。
乗れなかったら、大変なことになる。

日本語のリズムと英語のリズム
 録音した音読を聴いて感じるのは、英語らしく音読しているつもりでも、日本語のように聞こえてしまう、ということです。本人は個々の音の発音や単語のアクセントに注意しながら音読しているつもりなのですが ... しかし、全体の印象は日本語的になってしまう。その主な原因は、リズムにあると言えます。
 日本語は、1つ1つの音節がほぼ同じような強さと長さで発音されますので、どちらかと言うと平板なリズムです。一方、強勢のある音節が同じような間隔で現れる英語は、強弱がリズムの基本になっています。この点を意識せずに、単語の発音やアクセントばかりに気を取られていると、日本語の平板なリズムに乗せて、英語の単語を発音することになります。その結果は、もうおわかりですね。
 では、日本語的リズムから抜け出すにはどうしたらいいのでしょうか。ポイントとなる語にストレスを置いて、強弱を意識しながら音読を心掛ければいいのですが。理屈がわかっていても、なかなか思うようにはできないものです。
 それでは英文を使って試してみましょう。次のモノローグを棒読みにならないように、太字の語にストレスを置いて音読してください。

 
  What a great chair.
It's very comfy.
I'll do lots of work,
... if I don't fall asleep.

  すごくいい椅子だね。
とっても楽だ。
たくさん仕事ができるよ、
... もし眠らなければね。

 強弱のリズムを意識して音読できましたか。自分の音読を録音して聴いてみてください... どうでしたか。今ひとつ英語らしくない?ストレスを意識するあまり、不自然なリズムになっている?レコーディングでチェックしながら、自分1人で音読を続けても、我流の変な英語の発音が身に付いてしまうのではないかと心配になってきましたか。

オーバーラッピングでリズムを体得する
 変な癖がついてしまうからといって、英語を実際に口にする練習をしなければ、話せるようにはなりません。音読は、毎日練習する習慣を身につけ、英語を話す筋肉を鍛えるための基本となる練習方法の1つに過ぎません。他にもいろいろな練習方法があります。
 ではここで、我流の英語発音にならないように、実践を通じて英語を話す流れ(リズムを含む)を体得する方法 オーバーラッピング(overlapping)を紹介しましょう。練習の仕方はいたって簡単です。英文を見ながら、テープ(CD、MDなど)から流れてきた英語に被せるようにして、同時に音読していけばいいのです。まさしくオーバーラップするわけです。
 練習の手順を簡単に説明しておきます。

●練習の手順
Step 1 練習用の英文素材を選び、意味をしっかり理解します。素材はダイアローグでもモノローグでもかまいません。1文ではなく、まとまりのある英文にしましょう。
Step 2 内容を理解した上で、自分なりに音読してみます。
Step 3 テープ(CD、MDなど)を聴いて、英文を見ながら流れてきた英語に被せるように同時に音読していきます。特に、強弱リズム(どこを強調しているか)とイントネーション(どこで上げて、また、下げているか)に注意します。
Step 4 同じように言えない箇所は、テープ(CD、MDなど)を繰り返し聴きながら音読を続けます。強弱リズム、イントネーションの上下、間の取り方など、同じように言えるようになるまでオーバーラップを繰り返します。
Step 5 仕上げは、音読です。実際に話しているつもりで、音読します。ここでレコーディングをして、練習の成果を確認してみるといいでしょう。

 さまざまな音声素材を活用して、オーバーラッピングを継続し、英語らしい話し方を身につけるようにしましょう。

◆次回に続く。


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