last updated Mar.9,2001.



毎日の生活にちょっと疲れを感じている方、無垢な世界へ浸ってみませんか。ここには、お遍路さんの目線から見た八十八か所のお寺と、四国の素朴な風景があります。このCD-ROMで、パソコンの画面 を見ながら、あなたもお遍路さんになってみませんか。

 

 
癒しの風景
千年の歴史を刻む
巡礼の旅はここから始まる

 四国八十八か所の霊場は今から約1200年ほど前、この地に生まれた弘法大師が幾度となく巡り、修行を重ね、開創したと伝えられています。もちろん、当時は一般 の人々が訪れるような場所ではなく、おもに行者たちの修行の場でした。

 のちに弘法大師の御心や教えに触れたいと願う人々が、その足跡を巡り始めたのです。それが四国八十八か所巡礼の始まりです。

 四国八十八か所巡りはまず阿波国(徳島県)から始まり、土佐国(高知県)、伊予国(愛媛県)を通 って、讃岐国(香川県)まで約1400kmにわたります。これらの4つの国はそれぞれ「発心の道場」「修行の道場」「菩提の道場」「涅槃の道場」とも呼ばれており、決意を固め努力や精進を積み、それが実を結び、さらなる効果 や利益をもたらすという段階的過程を意味しています。


霊山寺
阿波国(徳島県)の「霊山寺」。八十八か所最初の札所。この寺の売店では、白装束や金剛杖など遍路の身支度に必要なものをそろえることができる。巡礼出発の地だからなのか、活気に満ちた境内が印象的。
岩本寺
土佐国(高知県)の岩本寺。第三十七番の札所。格天井には1978年に全国から公募した575点の絵が描かれている。マリリン・モンロー、花鳥風月、少女など、これらすべての絵が仏教が説く、あらゆるものに宿る生命の尊さを描いた曼陀羅になっているのだ。
 



幼い頃に遊んだ
懐かしい自然に出会える
 

 巡礼は修行と祈りの旅であると同時に、四季折々の自然や歴史、土地の人々とのふれあいの旅でもあります。その昔、弘法大師もこの四国の雄大な自然に触れ、人々と交わりながら修行をして巡ったのでしょう。

 徳島の奥深い山々、四万十川の清らかな流れ、土佐の黒潮が育む豊かな自然と荒々しい太平洋の表情、近代日本の礎を築いた坂本龍馬の像。伊予のみかん畑や、夏目漱石の名作『坊ちゃん』の舞台となった松山の道後温泉。また、讃岐の広大な平野や金比羅宮など。四国では都会では失われつつある古きよき日本の風景に出会うことができます。



 
阿波国
海と山に囲まれ、豊かな自然に恵まれた阿波国(徳島県)は「発心の道場」と呼ばれ、弘法大師が青年時代に修行を重ねた地といわれている。
 



お遍路さん
白装束を身にまとい
現世を捨てて死出の旅に出る
 

 お遍路さんは通常、「白衣(はくえ)」と呼ばれる白装束を身につけます。白は穢(けが)れを防ぐ清浄な色とされていますから、白衣を身にまとっている者は心身を清め、授戒を受けた修行の身であることを表しているのです。

 また、白装束とは死装束を意味する死出の旅路の衣装でもあります。かつては白装束をつけたお遍路さんは途中で行き倒れになっていても、故郷に送られることはなく、その場で葬られたといいます。昔は巡礼の旅といえば、それほど命をかけた危険な旅だったのです。

お遍路さん
四国の春はお遍路さんの鈴の音で始まるともいわれ、悩みや苦しみから抜け出したいと願う人、心身を鍛えたい人などが白装束を身にまとい、全国各地から訪れる。
白装束
白衣の背には「南無大師遍照金剛 同行二人(なむだいしへんじょうこんごう どうぎょうににん)」と書かれており、弘法大師が常に寄り添い、修行に導いてくれるとされる。
 



弘法大師とともに歩む
お遍路さんの道
 

 お遍路さんの持ち物にも意味があります。たとえば、お遍路さんの風物詩でもある、あの「リンリン」という独特の鈴の音。これは煩悩を払い、清い心を呼び覚ますといわれ、魔除けや山道で獣から身を守るためにも使われていたのです。

 お遍路さんがかぶる菅笠や持ち歩く頭陀袋(ずだぶくろ)は、「同行二人(どうぎょうににん)」と書かれています。これは、巡礼の旅路ではたとえひとりであっても常に弘法大師とともに歩み、弘法大師といっしょであるということを意味しています。

 その昔、弘法大師が言った「悩めるもの、苦しむものが最後のひとりになるまで救い尽くすであろう」という言葉によるものだとされています。ですから、ひとりで巡礼していても、巡礼する人自身と弘法大師ということで、やはり「同行二人」なのです。


金剛杖
金剛杖は弘法大師の分身といわれ、お遍路さんを導いてくれる神聖な道具。昔は生き倒れになったお遍路さんを葬って、この杖を立てればそのまま卒塔婆となった。通 常は八十八か所を打ち終えた結願の寺に奉納する。



CD-ROMにはこんな機能も
 


 < おみくじ >
吉と出るか凶と出るか、四国の寺に訪れた気分でおみくじをひいてみましょう。
 < 写経 >
心を静め、無心になるには写経がいちばんです。あなたも映像の世界で般若心経の写経をバーチャル体験してみませんか。


 
『四国八十八か所癒しの風景 【遍路を行く】』
 


企画・制作:NHK出版、廣済堂
発行・発売:日本放送出版協会
価格:3400円+税

Microsoft Windows95/98 日本語版
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ただし、すべてのパソコンで動作を保証するものではありません。