撮影・徐 源三


イ・ヨンエ
1971年1月31日生まれ。
大学時代からCMモデルとして活躍。“酸素のような女性”のキャッチフレーズが話題を呼んだ化粧品CMへの出演をきっかけに人気は上昇。卒業後、ドラマ「お宅の夫はいかがですか」('93年・SBS)で女優デビューを果たす。'01年に公開された映画『JSA』で日本でも広く知られるようになり、その後も出演作が次々と公開。CMにも数多く出演中。 |
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朝鮮王朝中期、激しい権力争いが繰り返される陰で、ある偉業を成し遂げた女性がいた。それが低い身分から王の主治医にまで上りつめた女性、チャングムだ。そんな彼女の波乱の生涯をモチーフにして、「宮廷女官 チャングムの誓い」は作り出された。放送回数54回にも及ぶこの長編作品のヒロインに果敢にも挑んだのが、イ・ヨンエだった。
「2001年に映画『春の日は過ぎゆく』を撮り終えてから、たくさんの作品への出演依頼をいただきました。その中から『チャングムの誓い』を選んだのは、自分の力のすべてを注ぐことができる作品だと思ったからです。チャングムは、どんなに辛いことがあってもすぐにまた立ち上がる、“起き上がり”こぼしのような女性。私自身、彼女のそんな部分に魅力を感じました」
チャングムは、宮中の陰謀で命を落とした母の無念を晴らすため、母と同じ宮廷料理人の道を歩みはじめる。そこはさまざまな野望が渦巻く世界。やがてチャングムもまた宮中の陰謀に巻き込まれていくことに。しかし、どんな壁が立ちはだかろうとも、自分の信じる道をまっすぐに進むチャングムに、視聴者は大きな拍手を送った。
「すべてに完璧な女性ではなく、見ている人が、自分もがんばればチャングムのようになれるんだと思えるような身近な存在として演じたかったんです。賢くて、料理でも何でも完璧にできる女性よりは、平凡で、ちょっと抜けているところもある、そんなコミカルな面を出せればいいなと思って。ただ、子供時代の演技があまりにも素晴らしかったので、初めはちょっとプレッシャーでしたけど……(笑)」


イ・ヨンエという人を表すのに、いつも使われる言葉がある。それはデビュー間もない頃に出演したCMのキャッチフレーズでもあった「酸素のような女性」というもの。CM出演からすでに10年以上の歳月が流れても、未だにその言葉は健在。ひとつのイメージに縛られることに対して抵抗を示す俳優も多い中、イ・ヨンエはむしろそれを維持していきたいという。かつて韓国で新聞のインタビューに応えた際、彼女はこう語っている。
「“酸素のような女性”は私の座右の銘になっています。酸素のように必要とされる女性に必ずなります」と。作り上げられたイメージに惑わされることなく、そこから新たな自分を作り上げようとしているのだ。
清楚な出で立ちから物静かな素顔を想像しがちだが、子供時代はふたりの兄を相手にプロレスごっこに明け暮れ、近所のガキ大将的存在だったとか。おてんばな少女の姿が幼いチャングムに重なってくるようだが……。
「確かに好奇心が強いところは似ていますね。それから何でも肯定的に考えるところとかも。物事をどういうふうに捉えるかで、人生は変わってくると思うんですよ。ただ、キャスティングが決まってから、監督や脚本家と一緒に長い時間話し合いをしましたので、私を見てキャラクターを変えた部分もあるかもしれませんね」
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