こし器の一種である「裏ごし器」は、曲げ物にさまざまな素材の網を張り、そこに食材を通して粉砕するための道具です。なかでも馬の尾毛を織り上げて張った「馬毛の裏ごし器」は、馬毛のもつ適度な弾力が、素材に極上のなめらかさを与えてくれます。
曲げ物職人・大川良夫氏の手によるひのきの曲げ物に、妻の美富貴さんがひと織りずつ織り上げた馬毛織りの網を張った、正真正銘手づくりの裏ごし器。2本どりでていねいに織られた馬毛が匠の技で張り込まれ、たわむことなく長く愛用できる一品に。
●サイズ(約):上部直径25.5(網の直径は24cm)×高さ11cm
●重さ(約):350g
●材質:ひのき(本体)、桜の樹皮(とじ目)、馬毛(網)
●原産国:日本 (大川セイロ店)
◎受注生産のため、お届けは5月中旬頃を予定しております。
選んだ人/後藤加寿子
豆腐や、きんとんのさつまいも、かぼちゃやにんじんなどを裏ごしして離乳食に、というように、繊細に見える裏ごしの工程にも、さまざまな力加減があります。ここで臨機応変に対応できるのが馬毛の網。天然素材である馬毛は、その程よい伸縮性で手に負担をかけることなく、また馬毛そのものが角ばった断面を持つことから、素材を柔らかに受け止めつつも、鋭く削り取ってなめらかにする事ができるのです。この仕上がりは、金属やほかの繊維でできた網では得られない格別のもの。何度も洗って長さをそろえ、3cm四方に36目もの細かさで織り上げられた馬毛だからこそできる“極上の裏ごし”なのです。
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