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NHK出版新書 356

エネルギー論争の盲点  天然ガスと分散化が日本を救う

[著] 石井彰

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定価:799円(本体740円)

送料 120円

発売日 2011年07月11日

商品紹介

反原発派も自称エネルギー評論家も言わなかった「不都合な真実」とは

3・11後、にわかに高まる原発廃絶の声。しかし、コストが高く安定性の低い再生可能エネルギーで原発を無理に代替すれば、日本経済の崩壊は免れない――。エネルギーの安定供給とCO2削減を両立するカギは、天然ガスと分散型のスマートエネルギーネットワーク。巷に溢れるエネルギー論争の陥穽を検証し、歴史とデータから問題の本質を説き起こす、本物のプロによる啓発の書。

 市民科学の泰斗である核化学者の故・高木仁三郎氏や、福島第一原子力発電所事故が起こる10年以上前から「原発震災」の危険性を訴え続けていた地震学者の石橋克彦氏(神戸大学名誉教授)など、自らの良心と信念に従って原発反対を唱えていた少数の科学者や、彼らを従来から支援してきた人びとはともかく、震災後、降って湧いたように現われた「反原発」論者の人びとは、今や「脱原発」派と呼称を変えてグループの一大勢力をなしているようだ。
 こんな大災害でもないかぎり、今まで「気にはなっていたけれど」積み残してきた社会的な課題に対峙するきっかけはなかったのかもしれないし、気づくこと、行動を起こすこと自体は悪いことであるはずがない。
 でも私が気になったのは、あまりに急速に脱原発の機運が高まったため、一種「脱原発派じゃないと市民とはいえない」みたいな雰囲気が醸成されているように思えることだ。自分なりに調べて立ち位置を決めるまで「留保」は許されないのか??

 ということで、「原発継続をあきらめない」「原発を廃絶する」のどちらでもない第三の道はないものかと思って、日本における天然ガス問題の第一人者である石井彰氏に執筆をお願いした。
 石井氏は化石燃料のスペシャリストで、20年以上にわたってエネルギー業界の第一線で資源の調査分析に関わってきた。氏は、たんに天然ガスについてくわしいというだけでなく、つねに複数のデータを踏まえて(電源別の発電量や、CO2排出量などは、発表元によってずいぶんバリエーションがあるので、どんなバイアスがかかっているかを考えながらみる必要がある)解説してくださる。本書の執筆直前の2011年3月をもって政府系資源調査機関を退職していることもあり、もともと中立的に論じられる数少ないエネルギー論者である石井氏がさらに自由に筆をふるってくださった。

 原子力発電所の大事故に端を発したエネルギー論争だけに、巷ではどうしても電力不足をどう補うかということだけに関心が集中しがちだが、それではこれからの難局は乗り切れない。「ポストフクシマ」のエネルギー問題を真剣に考えるのならば、そして未来の世代のために高度消費文明と環境保持のジレンマをなんとか乗り越えようとするならば、「そもそもエネルギーって何?」という本質的なところから説き起こさなければ実のある議論にはならない――というのが石井氏の持論であり、私もそれに賛同した。 拙速な結論を避け、五章立てのうち二章をエネルギーと文明の関係を理解するために割いたのはそのためだ。
 三章では、過去の教訓も紹介しながら、巷を賑わせたるエネルギー論争の陥穽を検証していく。一般に伝えられない意外な事実に、読者のみなさんも驚くだろう。
 四章は天然ガスの専門家たる著者の面目躍如だ。これまで目立たなかったホープに光を当てるとともに、マスコミで報道されなかったサハリンからのガスパイプライン敷設計画が頓挫した経緯(つい最近もロシアが日本に共同開発を持ちかけたが、日本側はまた「ロシアの北方領土の実効支配を認めることになる」とかなんとかいっている)や、アメリカを中心に起きているシェールガス革命についても紹介している。本書を読めば、「天然ガスは高い」という通説は、その気になればひっくり返せることがわかるだろう。
 五章では、エネルギー源、発電方法、地域、そして利権の分散化でどのように21世紀以降を乗りきるかを展望する。

 筆者の言葉を借りれば、一気に問題が解決する「魔法の杖」など存在しない。ではどうするか。私たちは原発事故の収拾を見守りながら、同時に現実的な施策を自分たちと次世代のために選択するしかない。その最初のステップとして、ぜひ今までの「感情的ないろいろ」を一旦リセットしてご一読いただければ幸いである。
(NHK出版 福田直子)

目次

第一章 エネルギー問題がなぜ重要なのか 人類の命と文明を支えるカギ
第二章 技術革新の陰に化石燃料あり エネルギーは「量」より「質」で考える
第三章 虚飾にまみれたエネルギー論争 原発vs再生可能エネルギー対立の不毛
第四章 知られざる天然ガスの実力 世界的「ガス革命」に乗り遅れるな
第五章 21世紀型の省エネとエネルギー安全保障 資源、地域の分散化がカギ

商品情報

発売日
2011年07月11日
価格
定価:799円(本体740円)
判型
新書判
ページ数
224ページ
商品コード
0088356
Cコード
C0254(電気)
ISBN
978-4-14-088356-3

購入のご案内

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エネルギー論争の盲点 天然ガスと分散化が日本を救う

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