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がんから始まる生き方

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NHK出版新書 591

がんから始まる生き方

[著] 養老 孟司 [著] 柏木 博 [著] 中川 恵一

発売日 2019年07月10日

新書

品切れ

定価 990円(本体900円)

送料 110円

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商品紹介

病を得て、人は成熟する

血液がんにかかり、危うく見落とされそうになった柏木氏。その治療をサポートしたあと自分のがんを発見し、手術を受けた中川氏。2人を仲介し、「自分もがんの2つや3つはある」という養老氏──この3人が再会し、患者・治療者・助言者というそれぞれの立場から、医者と患者の未熟さ、統計的思考の危うさ、日本人の死生観までを大談義。がんのタブー視をやめ、患者の生き方を大胆に提案する、今までにない「がん体験指南書」!

「いいかげん、がんをタブー視するのはやめましょう」───養老孟司

はじめに なぜこんな本を作ったのか───中川恵一
第1章 「余命4、5年」からどう復活したか───柏木博
第2章 プロはがんを見落とした───中川恵一
第3章 統計に惑わされないために───養老孟司
第4章 病気を通じて成熟する───養老孟司・中川恵一・柏木博
終章 日本人の死生観───養老孟司
補章 多発性骨髄腫と柏木博先生の治療について───主治医・藤岡洋成

目次

   はじめに───なぜこんな本を作ったのか

第1章 「余命4、5年」からどう復活したか───柏木博
   見落としの危機を越えて
 1 骨折からがん診断まで
   「糖尿病」という診断/自分でデータを見て気づく
   「検査するかどうかはあなたの問題」と言われる/ついに余命宣告
   一筋縄ではいかない「モヤモヤ」感/データを渡してもらえない

 2 入院治療のなかで
   造血幹細胞の移植は可能だった/余命を考えるのをやめる/「任せてもいいんだ!」
   本格的治療の開始/尽きない疑問に答えてくれる存在/造血幹細胞の取り出しに失敗 
   「冷たくない」のに冷たい足/「今」がすべて/移植の成功、退院

 3 生き方はどう変わったか
   「キャンサーフリーの人はいない」/医師のコミュニケーション力
   チーム医療の威力/「ゆっくり」が口癖に/感じ方をスローダウンさせてみる
   本を再読する楽しみ
   参考?病状経過表(2017年)

第2章 プロはがんを見落とした───中川恵一
 1 なぜがんと向き合う必要があるのか
   「死の練習」をしない日本人/最も生を完成させやすい病気
   ヘルスリテラシーが非常に低い日本/日本は「がん教育」でも途上国
   甚だしい「情報の非対称性」/患者も結果を求めていい

 2 チーム医療は何に効くのか
   誰がチームを構成するか/なんのために縦割りを克服するか
   「つらい初体験」を避けるために/治療法選びは「迷ったらやめる」
   「痛い」と言うべき/痛みを取る方法

 3 理想的な医師像とは
   プロトコールが考慮に入れないもの/医師は「優しく」なければならない
   医者のエリート性とは/現場の忙しさ、という問題とシステム
   careとcureの対立/転移とは何か/「手遅れ」はない、ということ

 4 自身ががんになって
   エコーでがんを発見! しかも……/偉そうに語っていた私が……
   一縷の望みに賭けたい気持ち/医師ががんになることのプラスとマイナス
   やはり痛みは伝えよう/ナースこそケアの象徴/ウロバッグに愛着を覚える
   「ハイグレード」判定で再ショック/今すぐできるがんの調べ方
   安くて良い医療を使おう/「5つの検診」にないがんを心配する人は
   PET検査はお勧めできない/体に関心を持つことは「格好悪い」?
   もっと生きて世の中を見てみたい

第3章 統計に惑わされないために───養老孟司
 1 「意味」と「運命」
   きれいなオフィスと観葉植物/意味のあるものだけが配置される
   「人生の意味」と「運命」/「善か悪か」の二分法

 2 統計とは何か
   医療は統計の世界/統計は事実ではない/都市化は脳化であり不可避
   考えればどうにかなる?/納期の論理/政治に利用される統計
   コントロールに便利な統計

 3 データをどう扱うか
   正規分布への不信/要因は事前に把握できない/熱力学的な見方
   「神はサイコロを振らない」の真意/水の分子の多様性/H2Oは概念にすぎない
   「こぼれ落ちたもの」が逆襲する/データは過去の産物/医療統計が一人歩きするわけ

 4 私にがんが見つかったら
   花粉症も複合要因/自分の体の言うことを聞く
   私が医者にかかる基準/私が医者を選ぶ基準
   「仕方がない」という思考/日本人を動かす原則

第4章 病気を通じて成熟する───養老孟司・柏木博・中川恵一
 1 社会から眺めた病気
   病気は必要な時間??───成熟について/身をもって知る生のはかなさ
   感覚に戻ることと「超越」/美と医療 

 2 がんと向き合うにあたって
   医師はあなたを名前で呼びますか?/自覚症状がないまま治療する
   今を犠牲にして先の時間を受け取るべきか?/病気はまったく社会的
   将来のことを考えすぎない/「任せろ」と言えるかどうか
   ヘルスリテラシーの欠如───情報の非対称性
   いい医者とは友達になっておくもの/大人(たいじん)になれない社会 

 3 死を前にして
   痛みやしびれをどう捉えるか/死の受容と宗教/日本的な死の迎え方とは
   そろそろ、がんをタブーから外してもいいのでは?/治療をしないという選択

終章 日本人の死生観───養老孟司
   怠惰で楽天的な日本人/「死ぬことと見つけたり」の意味/西郷の生き方 
   
   補章 多発性骨髄腫と柏木博先生の治療について(主治医 藤岡洋成)
   
   あとがき

商品情報

発売日
2019年07月10日
価格
定価:990円(本体900円)
判型
新書判
ページ数
272ページ
商品コード
0088591
Cコード
C0247(医学・歯学・薬学)
ISBN
978-4-14-088591-8