料理・菓子研究家として活躍しながら、人気洋食店を切り盛りする坂田阿希子さん。坂田さんのキッチンで、冬の時季に大活躍するのがこのドイツ製のツール・レモンゼスターです。用途はとってもシンプル。レモンの皮をクルッと、薄く、軽~く削るための道具。たったそれだけ? と思いきや、この皮削りがあるのとないのとでは大違いなのだと坂田さんは語ります。
「レモンの魅力を生かしたいなら、この道具は欠かせません。クルッとカールした見た目もかわいいし、なんといっても香りが違います! レシピにはよく『レモンの皮のすりおろし』や『レモンの皮の細切り』が出てくると思います。レモンの皮は普通のおろし器では堅くてすりおろしづらいし、気をつけないと苦みが出てしまう。細切りも包丁で皮をむいてから切っていては、厚くて不格好になってしまいます。これさえあれば、サクッと簡単に、しかもとびきり
香り高く削れますよ」
レモンのようなかんきつ類は、表面の皮のすぐ下に苦みの強い「中果皮」がありますが、この皮削りなら表面を軽く引っかいて削るから苦みもつきません。今の時季はすだちやかぼすなどのかんきつ類を鍋物に散らすのにも役立ちます。
シンプルで握りやすいグリップなので万人が使いやすく、サラダでも煮込みでも、サッと削りかけるだけで華やかな一皿に。これ1本でレモンの活躍の幅が大きく広がりそうなアイテムです。
撮影・原ヒデトシ
レモンの香りが爽やかなパンプディング。
少し堅くなったバゲットも、フワフワにおいしく生まれ変わります。
レモンだけでなく、オレンジやすだち、かぼすなどの、ある程度の堅さがあるかんきつ類の皮もきれいに削れます。季節を問わず、爽やかな香りを食卓に添えられます。
グリップは長すぎず、手にとりやすくて使いやすいデザインです。大きい穴を使えば、少し太めに削ることも可能。余計な飾りや機能がない道具だからこそ、長く愛用できます。
5つの小さい穴でこするように引っかくと、クルッとカールした形に削ることができます。香りに奥行きが出てニュアンスも豊かになり、包丁で刻んだときに比べて苦みも出ません。