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インタビュー

連続テレビ小説「半分、青い。」
永野芽郁(ヒロイン・森山鈴愛 役)

最終更新日 2018.08.01

取材・文=髙橋和子
撮影=熊木 優

離れていても律のことはずっと忘れない

 思えば、鈴愛の人生の転機は、常に律がきっかけでした。律から借りた漫画によって秋風先生を知ったし、律が秋風先生のトークショーのチケットをくれたから、漫画家になるチャンスをつかんだ。だから、離れていてもずっと忘れないのだと思います。

 律と離れる原因になった清とのケンカのシーンでは、「律を返せ!」というセリフが無意識に出て、後になって恋に破れたような気分を味わいました。そのためか、夏虫駅での再会のシーンでは、思わず感動で泣きたくなったほど。でも、気持ちはすれ違い、律は結婚してしまう。大阪まで行って律の奥さんを見たとき、律とは「完全に終わった」と鈴愛は思ったんです。その後の鈴愛は軸を失ったような不安定な状態で、大切な人たちにひどい態度を取ってしまいますが、あの頃はセリフを言うのが本当につらかったです……。

 律は、鈴愛を否定も肯定もしてくれる存在。律みたいな存在がいたらすてきと思う反面、自分の恋人や結婚相手への気持ちが100パーセントになりにくいとも思います。鈴愛は涼次に対してどうだろう……。でも、演じていて「妻として涼次を支えたい」という気持ちが宿っていたのは確かで、それは〝秋風塾〟での経験や仲間たちとの出会いがあったからこその成長だと思うんです。それを実感できてうれしかったですね。

 とはいえ、鈴愛の言動はよくも悪くも子どもの頃と変わりません。「いい大人なのに」と皆さんに思われたら悲しいし、一方で、やりたいことを貫く鈴愛らしさを失ってもいけない。これを両立させるのは、すごく難しい課題です。さらに、母親になってからは、「自分を犠牲にしてでもこの子を守る」という強さも表現したい。だから、花野役の山崎莉里那ちゃんとなるべく一緒に過ごし、周りの育児中の人の話を聞いて、母親の気持ちがどんなものかを積極的に知るようにしています。また、「お母ちゃんの苦労がよく分かったから恩返ししたい」「じーちゃんに孫を見せられてうれしい」といった、演じることで自分の中に芽生えた感情も大切にしています。

 この先、鈴愛と律は再会します。会えばすぐに昔に戻るけれど、大人になったふたりは昔のままではいられないこともある。ふたりの今後を、私自身も楽しみに演じていきます!

(『NHKドラマ・ガイド 連続テレビ小説 半分、青い。 Part2』より再録)

永野芽郁さん
スタイリング=岡本純子(Afelia)
ヘア&メイク=吉田美幸(B ★ side)
衣裳協力=ベスト、スカート(ともにメドモアゼル〔ブランドニュース〕/問い合わせ先 ブランドニュース TEL03-3797-3673)

プロフィール

永野芽郁(ながのめい)

1999年生まれ、東京都出身。2009年に女優デビュー。主な出演作に、映画「繕い裁つ人」「俺物語!!」「ひるなかの流星」「PARKS パークス」「帝一の國」「ピーチガール」「ミックス。」、ドラマ「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」「こえ恋」「僕たちがやりました」など。NHKでは、大河ドラマ「八重の桜」「真田丸」、「プラトニック」などに出演。