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インタビュー

連続テレビ小説「スカーレット」
戸田恵梨香(ヒロイン・川原喜美子 役)

最終更新日 2019.10.01

取材・文=安田 光

“情熱的な人生”を生きる

「スカーレット」のヒロイン・川原喜美子を演じる戸田恵梨香さん。
ひとりの女性を長期間にわたって演じることへの思いや、
「進化し続けたい」「立ち止まりたくない」という強い願い。
役者として飽くなき挑戦を続ける戸田さんに話を伺った。

 2018年の8月、30歳の誕生日を迎えた私は、20代のなんだかモヤモヤした気持ちと決別すべく「断捨離」をすることにしました。大事なものだけを持ち続けながら、余分に持ち過ぎてしまった「物」や「思い」を捨ててみたんです。やってみると、不思議なことに自分の中に「空間」や「余裕」が生まれて……。ちょうどそのとき、その心のゆとりにタイミングよくすうっと入ってきたのが、今回のヒロインのオファーでした。

 今まで自分が朝ドラのヒロインをやるなんて夢にも思っていなかったし、1年を通してひとりの女性を演じることに、役者として「恐怖」に似た気持ちも持っていました。私は、「いつも前進していたい」「止まるのが怖い」と考える性格です。だから以前は、どんどん違う作品に出て、いろんな役を経験することが「進化」だと考えていたんです。けれど、これまでの考え方を捨て、新しいことを受け入れられるタイミングで今回のオファーをいただき、長期間ヒロインを演じることは「止まる」ことではない、むしろぜいたくな時間だし役者として進化できるはずだと、考えられるようになったんです。今では、ひとりの女性の生涯を演じられるなんて、すごい! 奇跡だ! と感じています。

 いざ撮影が始まったら、朝ドラのヒロインならではの大変さも実感しました。セリフの量が多いし、一日の収録の中で年齢の異なる場面を演じることもあります。そのときには、前後のシーンとのつながりをよく考えなくてはいけなくて、すごく体力と頭を使うんです。ヒロインを演じていく中で、自分の進化を期待するとともに、スタッフの皆さん、共演者の皆さんと一丸となって、「スカーレット」からほとばしる情熱と愛情を伝えられるように頑張ります。

(『NHKドラマ・ガイド 連続テレビ小説 スカーレット Part1』より再録)

プロフィール

戸田恵梨香(とだえりか)

1988年生まれ、兵庫県出身。主な出演作に、映画「デスノート」シリーズ、「駆込み女と駆出し男」「あの日のオルガン」「最初の晩餐」、ドラマ「コード・ブルー-ドクターヘリ緊急救命-」シリーズ、「SPEC」シリーズ、「崖っぷちホテル!」「大恋愛~僕を忘れる君と」など。NHKでは、連続テレビ小説「オードリー」、「書店員ミチルの身の上話」などに出演。