ゆりやんレトリィバァ

Interview | 2021.04.14

R-1グランプリにて、悲願の優勝を叶えたゆりやんさん。38kg減と生まれ変わるほどのダイエットにも成功するなど、努力を欠かさない彼女の「学びの秘訣」。

Profile

ゆりやんレトリィバァ|奈良県出身、1990年生まれのお笑い芸人。「女芸人No.1決定戦 THE W」の記念すべき第1回大会で優勝。また2021年3月7日におこなわれた、ピン芸人No.1を決める大会「R-1グランプリ」の第19回大会で優勝を果たす。2019年度よりNHKの英語番組「知りたガールと学ボーイ」に出演中。

聞き手:NHK出版……

ゆりやんさん、「R-1グランプリ」優勝おめでとうございます。

ありがとうございます!

R-1の決勝のネタにもされていましたが、38kgの減量に成功されたんですよね? そんなダイエットの話から聞かせてください。

芸人になってから好きなだけ食べて好きなだけ太るっていう生活をしてきたんですけど、根本には痩せたい気持ちはありました。

テレビ番組でダイエット企画をやらせてもらっても、収録の期間が終わると「やったー」ってなって、また好きなだけ食べてリバウンドして……っていうのを繰り返してました。

それがトレーナーの岡部友さんと出会ったことで変わったんです。

今回お持ちいただいた著書の先生ですね。どういうきっかけで出会ったんですか?

友さんと出会ったきっかけもテレビ番組です。3ヶ月間でどれくらい痩せられるかという企画で。毎回リバウンドしたり身体の負担も大きいので、食事で無理に痩せるダイエット企画はやらんとこうかなと思ってたんですけど、運動メインということで挑戦することにしました。運動好きやし、最後のダイエット企画にしようと思って、3ヶ月間頑張ることにしたんです。

その企画の時に友さんから「自分のためと思ってやろう」って言われたんです。でも最初はピンと来てなくて。で、案の定3ヶ月が終わったら、またダイエットしなくなって……。

一度ダイエットはやめてしまったんですね。

それが2019年1月です。そこから10ヶ月経って、もっと体重が増えちゃって「こんなんしてたらあかんな」って思ったんです。

女性芸人って、ぽっちゃりしてる人が多いじゃないですか? でも、それを武器にしている方もけっこういると思うんですけど、私は芸のために太っているわけでもないし、ただ食べ過ぎて太ってるだけやし、だらしないし「これ未来どうなんねん」って危機感をおぼえたんです。

それで岡部さんのところにまた行かれたんですか?

はい、テレビの企画とか関係なしにお願いしにいきました。

そこでまた「ゆりやんのためにやろう。テレビとか好きな人のためじゃなくて、ゆりやんのキャリアとか仕事とか生活の幅を広げるために頑張ろう」って言ってもらったんです。

その時ようやくその言葉にピンときたんです。自分の人生を変えるために頑張ろうって。

自分のためとなるとなかなかゴールが見えづらいかと思うんですが、今も続けられている理由は何かありますか?

ゴールがなくて果てしなく感じる気持ちもわかるんですけど、逆にゴールがないから一生続けられるんです。好きな人のためだと、その人とうまくいかないと続かなくなるけど、自分のためだからやめる理由がないんです。自分が変わりたいって思うからやるし。

例えば食事面も、今までは「こんだけしか食べちゃいけない」「これは食べない方がいい」みたいな我慢の仕方をしてて。好きなものが一生食べられへんみたいな恐怖があったんです。

でも今は、友さんに身体に受ける影響とか知識を教えてもらって、我慢じゃなくてチョイスするって考えに変わりました。「こっちの方がいいから食べる」「こういう理由があるからこれだけしか食べない」って考えに変わったんです。

言われたからやる、だときついと思うんですけど、自分で考えて自分で選んでやるっていうのが続く理由かなって思ってます。

ダイエットを通じてポジティブな思考に変わっていった感じがしますね……!

友さんがよく「人と比べない」「人に変に媚びない」「自分を強く持つ」って仰るんですけど、言葉の上では分かっていても、人と比べたり好きな人にどう思われてるかなとか、そんなんめっちゃあったんです。けど、ある時比べなくなってる自分に気づいて。

それってやっぱり筋トレのおかげやったと思うんですよ(笑)。

例えば、筋トレ中めっちゃしんどくて、私のいちばんの願いが「休憩すること」になるんですよ、色んな願いがあるはずなのに(笑)。 でも「心はしんどいけど、身体はまだまだいけるはずや」とか、「『いたいー』って言っても解決しないしやるしかない」とか、自然と自分をコントロールするようになっていて。その時に自分のことをもっと大事に思えるようになったんです。

筋トレで、そんなに自分に対しての考え方が変わるんですね。

今まではけっこう「自分なんて自分なんて」って思ってて。長所と短所を書く欄があったら、短所はわーって書けるけど、長所は誰にも見せない紙だとしても書けないって感じだったんです。

でももっと自分を大事にしようと思ったら、自分はこれができたからできるはずやとか、人間関係でしんどいことがあっても筋トレで発散しようとか。ネガティブに考えてもしょうがないって思えるようになって。自分を愛せるようになりましたね。

筋トレを続けていて、どれくらいでその考え方に変わったか覚えていますか?

いつからって明確にはないんですけど、結果が出てきてからですかね。分かりやすいとこだと、体重が落ちたとか、パンツがゆるくなったとか、自分が頑張ったから変わったっていう体験をしたことで、気づいたら考え方も変わってきた感じがします。

成功体験が積み重なって気持ちもポジティブになり、今も続けてらっしゃるんですね。一生続けていくと仰っていましたが、苦しくなる時はないですか?

我慢の話をしたと思うんですけど、我慢は一生続かないと思うんですよ。だからチョイスするんですけど、自分がどうしてもハズせない、自分が我慢したくないってことは許すようにしてます

一生トレーニングを続けるから、絶対この食生活しかしないとか決めてなくて。お寿司でも焼肉でも唐揚げでも、食べたい時に食べたらいいと思ってるし。でも今は食べたくないから、違うものを食べてるだけっていう。

「続ける」ことと「チョイス」がセットになっているんですね。そうした中で、ネタの内容も変わりましたか?

今まで太ってるからこのネタやろうとかってあまり意識してなくて、体型に執着もなかったんですけど、以前のコントとかを見ると「わたしわたしわたし」って感じやったんですね。でも体型が変わったことで、誰にでもなりえるし幅も広がった感じがしますね。

R-1の決勝でやったネタも、痩せたら武器がひとつなくなるって言われてたから、代わりに武器持ってきましたって銃持ってたんですよ(笑)。その体験をコントにしたんです。続けてきたからこそ見つかったネタな気がします。

仕事の幅も広がりそうですね。

運動好きですし、運動系のお仕事をいただけるようになったのは嬉しいですね。ほかの女性芸人さんがやってないようなフィールドで仕事できるようになれたらいいなと思っていたので、ダイエット頑張って良かったなと思ってますね。

ちなみにダイエットとは別で英語のお話も聞かせてください。今も勉強はされていますか?

去年の1月から3月頭くらいまでロサンゼルスに行かせてもらってて。まったく英語勉強しなくて大問題と思ってたんですけど、結局そのあと1年間何もしなかったんですよ(笑)。これはやばいと思って最近英語の勉強を始めて。

今やっているのは海外ドラマとかを音声も字幕も英語にして、1文を聞いて、聞き取れたらOKで、聞き取れなかったら映像を止めて文章を確認して、この単語なんだろうって調べることをしています。で、もう一回聞いてマネしてみてっていうのを繰り返してますね。

それをすることで、1話を英語だけで見れたっていう自信がつくのと、街中で「これあのシーンで言ってたやつや」とか聞き取れるようになったりしてきました。

どうせやるなら好きなもので勉強しようと思ってやってますね。

そうやって成功体験を積み重ねていって、英語も自信をつけてるんですね。

最後にゆりやんさんなりの「学びの秘訣」を教えてもらいたいんですが、何がご自身にとってのキーワードだと思いますか?

英語も自分のやり方にあったものを選んでやってるし、ダイエットや食事も自分で選んでやってるから続けられてる気がするので、「チョイス」にします。これからも自分にあったチョイスをしていきたいと思います!

ゆりやんレトリィバァさんの学びの秘訣

STAFF

  • Photo : Masataka Nakada
  • Text&Edit : Shun Inoue

この記事をシェアする

  • Lineでシェア