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NHK出版|WEBマガジン|主夫のトモロー page 1/14

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概要:
朱川湊人「主夫のトモロー」:家事や育児を通じて“主夫”トモローが直面する苦悩と出会いの毎日を描く、現代の「イクメン・婚活ブーム」に一石を投じる、痛快家族小説。

やはり何事も、案ずるより、産むが易やすし──。あれこれ心配するより、実際にやってしまった方が簡単だという意味のことわざだが、一人でチーコの面倒を見るようになったトモローは、この言葉の正しさを実感する機会が多かった。少々不遜な言い方かもしれないが、やってみれば思っていた以上に楽……というのが本音だったからだ。一人でチーコの世話をすると思うと、初めはムダに肩に力が入ったものだが、実際、多くの機能的な育児用品のおかげで、男でも手際よく赤ちゃんの面倒を見ることができる時代である。たとえば布オムツを使わず、全面的に紙オムツにするだけでも、昔に比べれば、かなりの楽ができるものだ。何せミルクを細かく分けて飲む分、赤ちゃんは出す方も細かく、一日のオムツの使用量は多い。そのすべてが布オムツだとしたら、その後始末と洗濯だけで、相当な労力と時間が必要だろう。トモローが若干メゲたワケ2