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NHK出版|WEBマガジン|主夫のトモロー page 2/14

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朱川湊人「主夫のトモロー」:家事や育児を通じて“主夫”トモローが直面する苦悩と出会いの毎日を描く、現代の「イクメン・婚活ブーム」に一石を投じる、痛快家族小説。

それを思うと、電気洗濯機が普及する前の母親たちは、家族や自分の服を含めて、いったいどれだけの量の洗濯をこなしていたのか……と、感服せざるを得ないが、紙オムツなら、そのあたりの労力を一気に省くことができる。出たものをトイレに捨て、後はクルクルとまとめてゴミ箱へ──とても簡単、面倒なことは何もない。もちろん、けして安くはない紙オムツをポンポン使うわけだから、経済的にどうかとも思う時はある。「男の人に、オムツの世話はムリよ」そう言えばチーコが生まれる前、お義母さんが何かにつけて言っていたものだが、あれは、どんな根拠があって出てきた言葉なのだろう。もしかすると、お父さんがそういうのが苦手なタイプだったのかもしれないが、トモローはオムツ替えを大変だと思ったことは特になかった。汚い話で恐縮だが、たとえばオムツ交換の時にブツが手についてしまうようなことがあっても、自分の子供のものなら、不思議と汚く感じないものだ。育児雑誌の投稿欄で見た話では、毎回指先で摘まんで柔らかさを確かめる……という猛も者さもいたほどで(さすがにやり過ぎでしょ)、やはり親にとって自分の子供というのは、何から何まで特別なのだろう。そう、そういった育児雑誌などで、簡単に多くの情報が手に入れられるのも、ありがたいことだ。身近に育児経験者がいなければ知り得ないようなことでも、毎月購入している育児雑誌が事細かに教えてくれる。自分の子供の月齢に合わない記事もあるが、いつか必ず役に立つ時がくるので、決してムダにはならない。予防接種についての解説や、簡単な離乳食の