tomorou013

NHK出版|WEBマガジン|主夫のトモロー page 4/18

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朱川湊人「主夫のトモロー」:家事や育児を通じて“主夫”トモローが直面する苦悩と出会いの毎日を描く、現代の「イクメン・婚活ブーム」に一石を投じる、痛快家族小説。

朝から晩まで働いて体はクタクタだったけど、それなりに幸せだったわよ」確かに人間の幸せとは、そういうものだ。楽でさえあれば幸せを感じられる……とは限らない。「私としてはチーちゃんパパみたいに、くだらない面めん子つ みたいなものに振り回されない人の方が、旦那としてはいいと思うわ。おおらかで、話しやすい感じだしね」「いやぁ」褒められるのに馴れていないトモローは、?を赤らめながら頭を?いた。美智子やお義母さん以外の女性と言葉を交わす機会が激減しているせいか、女性からの褒め言葉への耐性が昔より下がっているようだ。「そんなパパに育てられるチーコちゃんは、すごくラッキーなんじゃないかしら。きっと男はこう、女はこう……なんて古臭い考え方をしない人に育つわね」「それなら、いいんですけど」トモローはなぜだか、思わぬところで自分の努力が認められた気がした。(あぁ、やっぱり、同じ苦労をしている人っていいもんだなぁ)メグちゃんママと知り合いになれたことは、自分にとって大きな幸運だったかもしれない。やはり家族以外で、育児の苦労を語り合える人がいる……というのは大きい。(なるほど……だから、みんなママ友を作りたがるんだな)育児雑誌などを見ても、育児友だちがいることの利点を、何度も紹介していたものだ。同