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外尾悦郎、ガウディに挑む

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NHK出版新書 379

外尾悦郎、ガウディに挑む 解き明かされる 「生誕の門」の謎

[著] 星野真澄

発売日 2012年05月10日

新書

品切れ

定価 858円(本体780円)

送料 110円

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商品紹介

時を超えた真剣勝負が始まる!

天才建築家ガウディが設計したサグラダ・ファミリア教会。着工から130年、遂に教会の顔となる生誕の門の「扉」の制作が始まった。その大役を担う日本人彫刻家・外尾悦郎――バックパック一つを背負ってバルセロナに流れ着いた青年が、33年の月日の果てに掴んだガウディの遺志=思想の核心とは何か。その人生を辿りながら、集大成の仕事に挑む外尾悦郎の「今」を描き出す。長期密着取材にもとづく迫真のドキュメンタリー。

 本書の著者である星野さんから、念願であった外尾悦郎氏の取材が出来そうだということをお聞きしたのは、一昨年(2010年)の年末のことだったと思います。福岡放送局に赴任されていた頃より、5年以上アプローチし続けてきてようやく叶った密着取材。しかし、いざ、バルセロナへ! というときに3.11の東日本大震災が起き、以来、しばらく福島県浪江町など被災地に入って徹底取材を続け、休む間もなく昨年(2011年)の夏頃、ロケ取材のためスペインへ向かわれました。
 それからのべ3か月以上にわたる長期密着取材。それは丁度、外尾氏の集大成の仕事というべきサグラダ・ファミリア教会の「生誕の門」の扉制作に取りかかられた時期です。その取材中に星野さんがよくつぶやいていたのは「外尾さんは格好が良すぎるなあ。そうでない外尾さんが描きたいなあ」ということでした。外尾悦郎氏と言えば、押しも押されぬ「巨匠」。大きな工房を構え、何人もの弟子を抱えて指示を出す「アーティスト」――というのが我々の持つイメージでした。しかし、外尾氏は、異国の地で一人自分のやりたい仕事を続けるために日々闘い、材料の仕入れから宿の手配まで自身でこなし、いまだ1日に8時間も石を彫り続ける「職人」であるのです(ご本人は「肉体労働者」「土方」と表現されます)。その生身の姿に肉迫するということは、外尾氏の別の意味での「偉大さ」を描くことでもあったはずです。
 その取材の一つの成果がNHK・BSプレミアムで放送されたハイビジョン特集『いつでもスタンバイOK 彫刻家・外尾悦郎 ガウディに挑む』(2012年3月19日放送)であり、それをもとにあらためて書き下ろされた本書です。
 本書には、サグラダ・ファミリア教会の顔とも言うべき「生誕の門」扉の制作を通して、外尾氏が掴みとったガウディ思想の核心、ガウディが後世に残した謎に対する外尾氏ならでは解答が示されています。と同時に、33年前にバックパック一つでバルセロナに辿りついてから、そこまでに至る道程から生まれた外尾氏の珠玉の言葉が詰まっています。その中から、私が個人的に好きな言葉を二つだけ紹介させていただきます。
「自分の人生に少しだけ寛大であること」
「時々、はめを外すこと」
苦労や葛藤を決して表に出さない笑顔の外尾氏の言葉だからこそ、何とも言えない深みと味わいであり、勇気をもらえた気持ちになります。これから世に羽ばたかんとする若い読者のみなさまに、特に読んでもらいたい一冊です。
(NHK出版 高井健太郎)

目次

第一章 腕試しの旅――サグラダ・ファミリアとの出会い
第二章 「ハポネス」から「ソトオ」へ――試される日々
第三章 諸君、明日はもっといいものを作ろう――ガウディ思想との出会い
第四章 博多男児、ガウディの遺志を継ぐ――スペインの宝を彫るということ
第五章 ガウディの残した謎――「生誕の門」扉に挑む
第六章 弟子――「虫たちの森」を作る
第七章 もう一つの宝――スペインの大地に根を張る
第八章 最初の関門――祝福を受ける日を願って

商品情報

発売日
2012年05月10日
価格
定価:858円(本体780円)
判型
新書判
ページ数
216ページ
商品コード
0088379
Cコード
C0295(日本文学評論 随筆 その他)
ISBN
978-4-14-088379-2