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日本語と英語

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NHK出版新書 391

日本語と英語 その違いを楽しむ

[著] 片岡義男

発売日 2012年10月10日

新書

在庫あり

定価 770円(本体700円)

送料 110円

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商品紹介

僕はこんなことを考え、生きてきた

「風呂を取る(take a bath)」ものだと思っていた少年は、「風呂に入る」ということが分からなかった・・・主体の思考とアクション(動詞)に奉仕する言葉である英語。一方、世界をすでに出来上がっていてそこに入っていく「状態」として捉える日本語。その二つの言葉の間で、思考し、楽しみ、書き続けてきた作家が、きわめて日常的で平凡な用例をとおして、その根源的な差異を浮き彫りにする異色の体験的日本語論/英語論。

 片岡義男さんのことについては、劇演出家・評論家の津野海太郎さんが、なにごとにもグルグルと遠まわしな植草甚一さんと対照的に、ものごとの本質をズバッと掴んでしまう「本質主義者」である、というようなことをなにかの本で書かれていました。私も片岡さんはまさしく「本質主義者」だと思います。レコード、本、写真、文房具、食べ物……etc。有無を言わさずその良し悪しをジャッジし、その本質を一言で言い表してしまう様子に、いつも凄味を感じます。
 本書はそんな片岡さんが、「日本語と英語」の違いについても、その本質をズバッと掴み、書き下ろされたものであります。ズバッと掴み、と簡単に言ってしまいましたが、「英語の人」である父上と「日本語の人」である母上の子として生まれ以来、片岡さんにとって日本語と英語がいかに違うかということは、永遠のテーマでもあります。片岡さんは長年、日常でふと目にした「英語らしい」「日本語らしい」フレーズをインデックス・カードに書きとめ、そこに仮の対訳をそえる作業をされてきました。本書では、そのなかから特に日本語と英語の違いが鮮明に分かる用例が取り上げられています。
 例えば、「お客様各位(Dear Valued Customer)」、「午後になってにわか雨も(chance of showers into the afternoon)」、「Is that supposed to mean something to me?(どうしろと言うの?)」「All right,you win(わかった、わかった、そうしよう)」……等々。
 日本語は英語の、英語は日本語の鏡となって「日本語らしさ」「英語らしさ」の本質が浮かび上がっていきます。ただ、片岡さんは、その違いを際立たせ、どちらがどうだということを本書で言おうとしているのではありません。「そのあまりの違いを笑いながら楽しむ」という境地にまで至っているのです。本書を読んでいただき、著者である片岡さんといっしょに日本語と英語の違いを楽しんでいただければ幸いです。
(NHK出版 高井健太郎)

目次

一枚のインデックス・カードに値する
[1] 動詞はどこへ行くのか
[2] I の真実、youの真実
[3] 英語らしさ、日本語らしさ
英語で知ろうとした日本人

商品情報

発売日
2012年10月10日
価格
定価:770円(本体700円)
判型
新書判
ページ数
192ページ
商品コード
0088391
Cコード
C0295(日本文学評論 随筆 その他)
ISBN
978-4-14-088391-4