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ぼくの絵本じゃあにぃ

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NHK出版新書 429

ぼくの絵本じゃあにぃ

[著] 荒井良二

発売日 2014年03月08日

新書

在庫あり

定価 858円(本体780円)

送料 110円

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商品紹介

自分の中の「子ども」の部分を引っ張りだして描く――

ぼくはこうやって絵本を描いてきた――。日本を代表する絵本作家が、自らの個人史にも立ち返りながら、子供から大人までを魅了してやまない創作と発想の内実について初めて記す。大人の常識にしばられず、子どものように自由に考え、描くにはどうすればいいか。100冊以上の絵本を生み出してなお、尽きることのないイマジネーションの核心に迫る一冊。

 これまでに描いた絵本は100冊以上。児童文学界のノーベル賞といわれる「アストリッド・リンドグレーン記念文学賞」を日本人で初めて受賞。子どもが描いたような絵に、起承転結のないストーリー。こうしたプロフィールや、奔放な作風をみると、誰しもが荒井良二さんのことを「天才的なアーティスト」だと思うことでしょう。
 でも、そのイメージは一緒に本をつくっていく過程で180度変わりました。もちろん、荒井さんの実績や才能を否定するつもりはありません。そうではなくて、「天才的なアーティスト」は、誰よりも「アマチュア」だったのです。
 印象的な言葉があります。
 「プロの絵描きとは絵を描くためのコツ、いわばうまく描くための近道を知っている人たちだと思われているかもしれませんが、とんでもない」。「プロとはそういうのとは反対側にいる生き物ではないかとさえ思っています」。
 だから、荒井さんは折れた色鉛筆の先で描いてみたり、筆を使わず指で描いたり、正座したまま描いたりとあらゆることを試します。それは「何か新しい発見がないかといつも探しまわっているから」です。
 子どもたちとワークショップを繰り返すのも同じ理由からです。子どもたちと触れ合うことで自分の中の子どもの部分、つまり自由な部分を引き出そうとしているからなのです。
 
 本書は、荒井さんが自らの生い立ちからはじまって、どんな風に描いているか、描きながら何を考えているかということを初めてまとめた本です。いわば絵本作家・荒井良二による「絵本の旅」の記録です。
 原稿を読みながら、私には上のように絵本づくりに真摯に向き合う荒井さんの姿勢は、誰にとっても参考になるものではないかと感じました。
 荒井さんのファンはもちろんですが、ぜひ何かをつくったり、企画を考えたりしている人、また、自分の可能性を引き出したいと思っているすべての人に読んでいただきたい一冊です。
(NHK出版 山北健司)

目次

▼第一章 一〇〇年後の「子どもたち」のために
「こんにちは、アストリッド。ぼくはあなたに会ったことがないけど……」/登校拒否と栄養失調/『GOODNIGHT MOON』との出会い/カンディンスキーが教えてくれたこと/「苦しいと きには荒井良二」/体調を崩して気づいたこと/子どものころの自分を喜ばせる など

▼第二章 ぼくはこうやって絵本を描いている
ぼくの根っこにある感覚/絵を描く自分を困らせる/絵本はコンセプトありきでつくるもの/なぜ絵本には動物がよく出てくるのか/「下書きの線は消したほうがいいよ」/絵本のブックデザイン/近道はいらない方法論 など

▼第三章 ああでもある、こうでもある
ブルーノ・ムナーリの発想/自分の中の子どもを確認する/子どもはただかわいいだけの存在ではない/ルールが人を解放する/絵を描くということは枝豆を並べて撮影するようなもの/「誰かが子どものドアをノックしている」/大人の中の「子ども」は死んでない など

▼第四章 想像力で未来を描くということ
「荒井良二とふらっぐしっぷ」/「絵本の終わり」は「何かの始まり」に通じている/子どもは「現在」だけを生きている/大人のほうこそ疲弊している/「山形ビエンナーレ」の構想/「ジャンルの空き地」はいっぱいある/究極の絵本は想像力の中にある など

▼あとがき

商品情報

発売日
2014年03月08日
価格
定価:858円(本体780円)
判型
新書判
ページ数
216ページ
商品コード
0088429
Cコード
C0295(日本文学評論 随筆 その他)
ISBN
978-4-14-088429-4