TOPICS Interview 綾瀬はるか 大河ドラマ 八重の桜 山本八重 役

写真 綾瀬はるか
last updated Jan.16,2013.

「ならぬことはならぬ」
という芯の強さを持ちつつ
柔軟に、前向きに生きたい

八重の初登場は、籠城している会津若松城から新政府軍に向けてスペンサー銃を撃つシーンでした。場面はすぐに幼少時代に移るので、ほんの一瞬のシーンでしたが、「幕末のジャンヌ・ダルク」というのちに伝わるイメージを、いきなり演じなければならなかったんです。これは難しいと思って、八重や兄の山本覚馬について書かれた本や、会津の歴史の本、白虎隊(びゃっこたい)を描いた映画など、いろいろな資料に目を通しました。八重は、会津藩の男の子たちが学んだ「什(じゅう)の掟」を小さなころから暗記していたそうです。「ならぬことはならぬ」という厳しい教えを胸に、会津の正義のために奮い立った人だと知り、ひるむことなく敵に向かう姿を印象づけられたらと思って演じました。

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男まさりで活発な八重は、幼いころから鉄砲に興味を持ち、周囲に「女が志すものではない」と言われても、ひそかに砲術書を読み、絶対にあきらめません。父や兄が鉄砲を扱っているところを毎日見ているうちに、強いあこがれを抱いたのだと思います。私自身、小さいころは男の子たちと遊ぼうとして、「女は駄目だ」と仲間に入れてもらえなかったことが多かったので、八重の気持ちはよくわかります(笑)。

第1回に、「追鳥狩(おいとりがり)」という軍事操練の場で、思いがけず馬を驚かせてしまってとがめられる八重を、藩主・松平容保(かたもり)公が優しく許してくれる場面があります。「情けをかけてくれたこの方のために働きたい」との思いも、八重の砲術への熱意を支えていたような気がします。容保公は、会津の人たちにとても慕われていたそうですが、八重も藩士と同じように、容保公へのあつい忠義心を持っていたのではないでしょうか。

 

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