TOPICS 吉高由里子×鈴木亮平 連続テレビ小説「花子とアン」対談

写真 吉高由里子×鈴木亮平
last updated Aug.1,2014.

道ならぬ恋の苦しみを乗り越えて結婚した花子と英治。夫婦のこれまでとこれからを、役柄同様に息が合った吉高由里子さん、鈴木亮平さんのおふたりが語ります。

村岡夫婦の絆は
ますます強く

吉高 鈴木さんとは、初共演なんですよね。
鈴木 そうですね。実は、吉高由里子という女優さんに以前から注目していたんです。民放のドラマに出演されていたのを見て、自然と目がいったのを覚えています。
吉高 ホントですか(笑)?
鈴木 はい(笑)。感性のおもむくままに演じている感じがして、自分もこんな芝居ができたらいいなぁって。
吉高 感性のおもむくまま、というのはそのとおりです。カメラテストと本番で芝居が変わったりするし、要するに出たとこ勝負(笑)。鈴木さんは私と違って、役についてちゃんと考えを深めていて、探究心もすごい。いいシーンにしようと演出陣と話し込んでいる姿をよく見かけます。
鈴木 頭でっかちなんです。考えすぎてもよくないと思うんだけど……。
吉高 でも、演出陣は相談してもらえてうれしいのではないかと思います。私は自分の芝居について頭で整理できないから、うまく言葉にできなくて……。あと、鈴木さんは自分の収録が終わってもしばらく現場に残って、他の人のシーンを見守っていたりもしますよね。
鈴木 そう? 案外……と言ったら失礼だけど、吉高さんこそ相当な努力家とお見受けします。過密スケジュールにもかかわらず、リハーサルの段階でセリフが頭に入っている。いつ覚えるんだろうって、感心しています。
吉高 ええと、それはですねえ、鈴木さんが完璧にセリフを覚えてきて、私にプレッシャーをかけるからです〜! 
鈴木 そう言いつつ、僕以外の人とのときもちゃんと覚えているでしょう? テストのときに「勉強してない」と言って、点をとるタイプだね(笑)。
吉高 うふふ(笑)

出会いから感じた
パルピテーション

吉高 思えば、もう半年以上も花子と英治の関係を演じているんですよね。そもそもふたりが出会ったとき、花子はまだ10代の女学生でした。
鈴木 その花子に対して、英治はナマケモノに似ていると言う。自分が大好きな珍獣にイメージを重ねた時点で、惹かれていたんだと思います。
吉高 花子も最初の出会いから英治にパルピテーション(ときめき)を感じていたという気がします。何かと突っかかったりしたのも、気になる人だからなんですよね。
鈴木 ただ、自覚するのはお互いにずっとあと。英治は花子の才能にまず惹かれて、だんだんと女性としても意識するようになったんじゃないかな。英治には、自分に才能がないと悟り、絵描きになる夢をあきらめた過去があります。そのぶん、才能のある人は尊敬の対象で、花子がまぶしく見えたんだと思う。
吉高 私が演じながら英治に強い印象を持ったのは、花子が山梨で教師をしながら書いた「みみずの女王」が賞をもらって、授賞式のために上京したときに、「これからも書き続けてほしい」と励ましてもらうシーンです。英治に言われると無性に元気が出て、他の人とは何かが違うと感じたんです。
鈴木 強い印象か……。思い出されるのは、教師を辞めて上京した花子が歓迎会で泥酔して、英治が家まで背負って送っていくシーンかな。「あったけえなぁ、おとうの背中」と寝言で言われて、父親と勘違いされたのがうれしくて、これは花子のことを意識しちゃうよなぁって。
吉高 あれ? でも、そのセリフの場面は……。
鈴木 そう、カットされちゃったんだけどね(笑)。でも、すごく印象的なシーンだったんだ。あと、そのあとのシーンもよかったな。英語を使わなくなってしまった花子に「翻訳の才能があるのに、残念です」と英治が言う。ただひとり、花子の可能性を信じているんだよね。だから英治だけが「はな」ではなくペンネームの「花子」と呼び続けたんだろうな。
吉高 その後、ふたりは顔を合わせるたびにどんどん惹かれ合って……。
鈴木 惹かれていることを気づかせてくれたのが、花子の腹心の友、蓮子さん(仲間由紀恵さん)でした。
吉高 さすがですね。

 

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