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インタビュー

連続テレビ小説「ひよっこ」
有村架純(ヒロイン・谷田部みね子 役)

最終更新日 2017.04.01

何事にも一生懸命なみね子
繊細な心情を追っていきたい

リアクションのお芝居を大切にしています

 みね子は抜けているところもあるけれど、何事にも一生懸命。喜怒哀楽がはっきりしているので、リアクションのお芝居を大切にしています。表情だけでなく体全体で。これまでは思い入れをそぎ落とす芝居というか、引き算の芝居を心がけてきたので、簡単ではないですが、繊細な心情を追っていけたらと思います。
 谷田部家は、天真爛漫なお母ちゃんを囲むように明るくにぎやか。東京で働くお父ちゃんを思いやり、父親代わりのじいちゃんを頼りにしています。私にも父が単身赴任していた時期があり、母親を助けて父親に心配をかけないようにしなきゃと思ったのを覚えています。みね子は長女なので、なおさらそういう思いが強かったのでは。それなのに父親が行方知れずになってしまう。つらすぎますよね。

 家族を支えるために上京したみね子は、ラジオ工場で働き始めます。そこで出会う人たちは、愛する人を戦争で失った人や、成績がよくても高校に行けなかった人などそれぞれ事情があり、自分を奮い立たせて生きている。あの時代の女性たちは強いなと思います。そうした周囲と影響し合いながら、みね子は自立心や協調性を養っていくのでしょう。農家の娘という役づくりのために、クランクインの前にお米をいっぱい食べ、お米のパワーを感じました。今後は、彼女の心の成長に合わせて、顔つきや体つきも変えていけたらと考えています。
 みね子と幼なじみとの友情も描かれます。バスで通学するシーンや、東京五輪にあやかって聖火リレーを計画するシーンなど、何気ないシーンが好きです。みんな東京に働きに出ますが、集まればたちまち昔に戻る。自分の原点を思い出させてくれる存在になっていくんだと思います。
 家族っていいな、友達っていいな、働くって楽しいな、勇気を出して新しい経験をするっていいな。そんなふうに「いいな」と思える瞬間が詰まったドラマです。ぜひ、毎朝楽しんで見てください!

(『NHKドラマ・ガイド 連続テレビ小説 ひよっこ Part1』より再録)

プロフィール

ありむら・かすみ

1993年生まれ、兵庫県出身。映画「ビリギャル」で第39回日本アカデミー賞優秀主演女優賞など複数受賞。映画「何者」、ドラマ「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」、NHKでは連続テレビ小説「あまちゃん」など、出演作多数。2014年、映画「思い出のマーニー」で主人公の声を担当。16年、第67回NHK紅白歌合戦で紅組の司会を務めた。17年は、映画「3月のライオン」「関ヶ原」「ナラタージュ」に出演予定。