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世界幸福度報告書でアメリカが上位20位から外れたことと、ひとりで食事をする人が増加していることは関連がある、という仮説をアン・ブラウンは調査しようとしています。アメリカではひとりで食事をする人の予約の数が、2019年から60パーセント以上と、急激に増えているのです。実際の数はおそらくもっと多いでしょう。
レストランでは、2人用のテーブルが今でも基本です。ひとりで食事をするお客にテーブル席を提供すると、より多くの収入を得る機会を失うことになるからでしょう。でも、アメリカの成人のほぼ半数が独身なので、ひとりで食事をすることはもう完全に当たり前であるべきではないだろうか、とリディア・グレースは言っています。
ひとりで食事する人は非社交的だというレッテルを、不当にも貼られる場合があります。また、ひとりで行動する習慣は、気分の落ち込みや寿命の短縮と関連があるかもしれない、ということを示す研究結果もあります。でも、一部の人たちにとって、孤独を選ぶことは、心理学者たちが「前向きな孤独」と呼ぶものを求めていることの表れです。
アメリカ人は成人期において、既婚ではなく独身で過ごすほうが長いのです。自分を幸せにしない人と一緒にいるよりも独身でいるほうが間違いなくいい、とグレースは言っています。独身でいると、自分の時間を好きなように好きな人と過ごせます。さらに、自分の行動や関心事を振り返って、自分自身を一個人としてよりよく理解する余裕が生まれるのです。
社会科学者たちの研究結果によると、多くの独身者は自分の住む地域社会に深く関わっています。ボランティアをしたり、地域の行事に参加したり、関心のある活動を支援したりしているのです。独身でいる人は、社会に実質的に役立つためにより多くの時間を使うことができます。それに、自分の成長のために使う時間を増やせます。
アン・ブラウンは、クレジットカードの明細を確認して、椅子から転げ落ちそうになりました。ニューヨークの生活費の高騰という危機を、身をもって感じているようです。多くのアメリカ人が出費を抑える方法を模索しています。ブラウンは「買い物をしない7月」にチャレンジしようと思っているのですが、それはいい考えなのでしょうか。
「買い物をしない7月」の最初のステップは、支出を3つのカテゴリーに分けることです。1つ目は家賃、食料雑貨費、医療費、交通費、公共料金など、不可欠なもの。2つ目は、いわゆるぜいたく品。不可欠ではなく任意のもの。そして3つ目は、買い替えが必要なものと条件付きのものの両方か、どちらか一方です。決して買わないものをはっきり決めてから、買ってもいいものとそうでないものをきちんと線引きする必要があるのです。
1月に金銭的な目標を立てた場合、7月は進捗状況を見る確認ポイントとして自然です。そして「倹約の2月」もあります。「倹約とけちの違いは何なのですか」とブラウンは尋ねています。井出恭平にとって倹約とは、できるだけお金を使わないことではなく、お金を賢く使うことです。でも、マーケティング担当者としては不安にならないのでしょうか。
過去において、不況の時期には人々はより安い商品に切り替えていました。でも、今回は様子が違うようです。企業やマーケティング担当者は、ものを買わないというトレンドにどう対応すべきでしょうか。人々に、ものをあまり買わないように促すべきなのでしょうか。あるいは、よりよい購買者になることを助けるべきなのでしょうか。
「買い物をしない7月」という考えは、2010年代の初頭から半ばにかけてのミニマリズム運動にさかのぼります。今は、「金銭的な断食」とも呼ばれるものへの関心が高まっていますが、井出は少し懐疑的です。1年を通じて持続可能な支出計画を持っていなければ、1か月間のチャレンジでは、あまり大きな成果は得られないかもしれない、と井出は言います。