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インド数学の発想

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NHK出版新書 348

インド数学の発想 IT大国の源流をたどる

[著] 矢野道雄

発売日 2011年05月10日

新書

品切れ

定価 858円(本体780円)

送料 110円

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商品紹介

天才を生み出し続ける数理思考の核心とは?

ソフトウエアを中心に今や世界のIT産業を牽引する存在ともなったインド。しかし、それは単なる近代化によってもたらされたものではない。その背景には数理科学の3000年に及ぶ長い伝統があったのだ。古代インド文献にもとづいて過去を解き明かし、現在を自分の目で確かめ、インドを過去と現在から相互に照射する試み。

 私がインドを旅行で訪れたのは1990年。そのころはインドにはパソコンもケータイもありませんでした(もちろん日本もそうでしたが)。それからの20年こそが、インドにとっての激動の高度成長時代でした。数年前に放送されたNHKスペシャル『インドの衝撃』でも活写されたように、今や中国とともに世界経済を牽引する存在となり、ソフトウエア産業を中心にインドパワーの勢いはとどまることを知りません。IT大国インドを支えるものとは何であるのか。――本書は古代文献と現在のインドの実際の姿を合い照らし合わせることで、そこには、ヴェーダ時代からはじまる3000年に及ぶインド独自の数理科学の伝統があることを解き明かそうという試みであります。
 インド数学と言えば、インド人は「9×9(くく)」まででなく「19×19」までを暗記しているとか、「インド式計算法」などが有名です。しかし、実はそれらには全く根拠がなく、学校では日本同様「9×9」までが主流であり、「インド式計算法」もインドの学校の先生が近年言い出したもので、日本でも同じような計算法が昔からあることも本書では明かされています。そうした眉唾でない、本当のインド数理科学のインド的なるところ、その発想の特徴とは何なのか。古代からの有名無名の天才たちが残した文献から浮かび上がってくるのは、「アルゴリズム(解に至る手順)」、「文理融合の世界」、「理論・数理化」、そして「バラモンの知的伝統」・・・・・・どれもすごいのですが、複雑・高度な数式を数行の韻文や経文に圧縮し、暗記してしまうインド的「文理融合の世界」は驚異的の一言であり、その伝統は現代のエリートたちにも脈々と受け継がれています。
 そうした「インド数学の発想」から逆に我々は何を学べるのか、あるいはそれに比して「日本の発想」とは何か。そんなことを考えさせられる一冊だと思います。数学ファンのみならず典型的な「文系人間」の方々にも是非読んでいただきたく願っています。
(NHK出版 高井健太郎)

目次

第1章 インドの算数・数学教室
第2章 数学と数詞
第3章 科学の担い手
第4章 インド数理科学のはじまり
第5章 天才アールヤバタの世界
第6章 アールヤバタの後継者たち
第7章 インドの暦と占星術
第8章 生きている数理科学の伝統

商品情報

発売日
2011年05月10日
価格
定価:858円(本体780円)
判型
新書判
ページ数
240ページ
商品コード
0088348
Cコード
C0241(数学)
ISBN
978-4-14-088348-8