マイコンテンツや、お客様情報・注文履歴を確認できます。
閉じる
0
0
カートを見る

カートに追加されました

お支払いに進む

自衛隊の転機

閉じる

NHK出版新書 470

自衛隊の転機 政治と軍事の矛盾を問う

[著] 柳澤協二

発売日 2015年09月11日

新書

品切れ

定価 858円(本体780円)

送料 110円

売り切れました
同じシリーズの商品を見る

商品紹介

現場から、渾身の提言!

憲法九条の下、専守防衛の軍として戦後、一発も実戦で撃たなかった自衛隊。集団的自衛権行使と国連PKOでの武器使用拡大路線で、自衛隊の役割はどう変わるのか。日米同盟と憲法のはざまで、悩みながら海外派遣の実務を仕切ってきた元防衛官僚が、発足以来六〇年の矛盾に向き合い、拙速な法改正に異を唱える。どんな大義のために、殺し殺されるリスクを、自衛隊に負わせるのか。国民の覚悟を問う一書。

 安倍総理自身が「国民の理解が進んでいない」と認める安保法制は、遅くとも9月下旬にはひとまず決着がつきます。新法制の違憲性や政治プロセスの拙速さ、論理的矛盾が批判されていますが、それ以前に、実際に海外で武器を使用する場面の最前線に立つことになる自衛隊(とくに陸自)の現場はどのようなものなのか、みなさんはご存じですか? 「軍隊」ではない軍事組織と、そこで任務を負う自衛隊員の法的地位がいかに不安定なものであるかという点は、ほとんど議論されていないといっていいでしょう。
 本書は、「政治の論理」を優先して、特措法や都度の憲法解釈で自衛隊を海外派遣してきた歴代内閣で安全保障・危機管理政策の実務担当責任者をしてきた元・防衛官僚が、
・そもそも、自衛隊に、何のために、何を守らせるのか。
・激変する国際紛争の状況のなかで彼らが負うリスクとは何なのか。
・そのリスクは誰がどう引き受け、決断するのか。
について、自らの過去をまっすぐに受け止めながら、切実に問題提起を行うものです。
 私たちは70年間戦争をせずに過ごしてこられたため、また、学校教育で軍事や安全保障について積極的に学ぶ機会を与えられなかったため、自衛隊の人たちが何を考え、日々どんな任務を遂行しているのかについてあまりに無関心でした。
 これからの自衛隊、安全保障戦略について考えるということは、自衛隊員に他国民を殺したり殺されたりするリスクに見合うだけの大義を、私たちが本当に信じることができるのかにかかっています。なぜなら、「国民の負託」にこたえることを旨とする自衛隊に何をさせるのかは、国民が決めることだからです。
 そんな自覚を持つためにも、作戦指揮中に部下を惨殺された経験のある伊勢﨑賢治さん(元国連PKO幹部、元アフガニスタン武装解除日本政府特別代表)と、部下を喪う覚悟をしながら訓練・統率にあたってきた冨澤暉さん(元陸幕長)をゲストに招いた鼎談を収載しています。世界の戦争の現場、自衛隊の現場、というふたつの「現場」からの問題提起は、リアリティと説得力と迫力にみちています。彼らの問いを元官僚の柳澤さんはどう受け止めたか。最大の読みどころです。
 自衛隊が海外で武器を使用する可能性のいよいよ高まった今、私たちに投げかけられている問いを、身近に考えていただく機会になればと思います。
(NHK出版 福田直子)

目次

第一章 自衛隊を取り巻く矛盾
1 自衛隊と「国民」をつなぐ
2 変わりゆく時代のなかで
3 矛盾の限界第二章 鼎談 「前線からの問題提起」
ゲスト:冨澤暉(元陸幕長)、伊勢崎賢治(元国連PKO幹部、アフガニスタン武装解除日本政府特別代表)
1 政治の論理と現場の乖離
2 好戦的に変わったPKOと、自衛隊員のリスク
3 憲法と集団的自衛権
4 誰が責任をとるのか5 日本はどう貢献するのか
第三章 いまこそ自衛隊から平和を問い直す
1 国民の期待と自衛隊内の不満
2 リスクを理解しているか
3 日米同盟を考え直す
4 イラク派遣の成果
5 海外派遣の課題
6 政治と自衛隊、憲法の論点

商品情報

発売日
2015年09月11日
価格
定価:858円(本体780円)
判型
新書判
ページ数
240ページ
商品コード
0088470
Cコード
C0231(政治(含む国防軍事))
ISBN
978-4-14-088470-6