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手帳と日本人

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NHK出版新書 570

手帳と日本人 私たちはいつから予定を管理してきたか

[著] 舘神 龍彦

発売日 2018年12月11日

新書

在庫あり

定価 858円(本体780円)

送料 110円

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商品紹介

この小さな冊子の歴史は、日本人の歩みそのものだ

旧日本軍の「軍隊手牒」や企業が作成する「年玉手帳」、一大ブームを作った「システム手帳」に「有名人手帳」、はては新時代の定番「ほぼ日手帳」から奇怪な「スピリチュアル系手帳」まで――。明治初期に生まれて以来、機能的な変貌を遂げつづける手帳は、日本人の時間観や仕事観を映しだす鏡だ! 小さな冊子に秘められた、おどろきの歴史と文化を解き明かす。

私たち日本人は手帳に縛られてきた ひとことで言えば、手帳は予定を管理するための冊子である。仕事を円滑に進めるためには綿密なスケジュールを組む必要があるし、余暇を楽しむためにも予定管理は欠かせない。手帳には、その利用者がこれまで何をしてきて、これから何をするのかという情報が詰まっている。手帳は私たちの生き方を映す鏡だ。(中略)その歴史をたどると、日本人の時間感覚、仕事観、精神史が見えてくる。 「はじめに」より

目次

    はじめに

第1章 手帳以前の時間感覚
  1 日本人はいつから時間にうるさいのか?
    桑田佳祐が「今何時」と問う理由
    現代人は時間を身につけている
    鉄道が作った時間感覚
    規律心に欠けた日本人
 
  2 暦が世界を支配する
    暦を決めるのは誰か
    一年が一〇か月だった紀元前ローマ
    グレゴリオ暦の誕生
 
  3 元号が生んだ時間感覚
    西暦と和暦を使い分ける日本人
    元号の日本史
    手帳と元号
 
  4 暦と時刻のレイヤー
    人々はどう時刻を知ったか
    時計の日本史
    手帳は暦と時間に支配されている

第2章 手帳が示す行動規範
  1 手帳はいつ生まれたのか
    そもそも手帳とは何か
    手帳とイギリス産業革命
 
  2 軍隊手牒から年玉手帳へ
    日本人、手帳を発見する
    日本初の手帳には何が書かれていたか
    軍隊手牒が持つ意味
    年玉手帳の登場
    手帳に行動規範が書かれる理由
    博文館日記と能率手帳
    手帳の使い方をガイドする書籍
 
  3 消えていく会社の影
    システム手帳という黒船
    手帳で自由になれるか
    平成不況が生み出した市場
    年玉手帳の衰退
    終身雇用制崩壊の影響

第3章 手帳にあやかる人々
  1 自己啓発化する手帳
    有名人手帳の登場
    手帳と有名人流時間術の出会い
    カリスマにすがりたくなる時代
 
  2 「神社系手帳」の誕生
    アメリカで生まれた成功手帳
    「手帳に書くと夢が実現する」のルーツ
    手帳で夢をかなえようとする人々
    人生計画の棚卸し作業
    「手帳で人生は変わる」は本当か
    神社系手帳とは何か
    軍隊手牒と神社系手帳の共通点
    呪術からの解放vs自由からの逃走
 
  3 新世代の定番手帳
    ほぼ日手帳はなぜ支持されるのか
    手帳における機能の拡張

第4章 手帳大国ニッポンの実像
  1 手帳のカンブリア爆発
    「朝活手帳」と「夜型手帳」
    手帳の進化は止まらない
    あらゆる手帳に通底する構造
    紙の自由度が広げる手帳の可能性
 
  2 最新ニッポン手帳事情
    復活する年玉手帳
    オンデマンド手帳の登場
    「宇宙の波動と調和して願いをかなえる」
    中高生もビジネスパーソン的な手帳を使う時代
 
  3 「手帳の日本史」は何を語るか
    規律を欲した日本人
    時間軸の存在感が増してきた
    手帳の新製品が次々に登場する理由
    「趣味」としての手帳
 
  4 手帳との正しい向き合い方
    使い込んでこそ真価を発揮する
    手帳は「第三のスクリーン」である
    文具ブームと自己啓発ブームの間で

第5章 グーグル的な時間からの自由へ
  1 アナログな時間とデジタルな時間
    世界初のデジタル時計
    一九八〇年代のデジタルツール事情
    PDAとウィンドウズ95
    デジタル機器に流れるアナログな時間
 
  2 携帯電話からスマートフォンへ
    iモードのフロンティア
    先祖返りとしてのクラウド時間
    「身に着ける手帳」の出現
    なぜアナログ手帳に戻る人々がいるのか
 
  3 テクノロジーがもたらした時間感覚
    「圧縮された時間」を生きる人々
    時間の感じ方は時代で異なる
    テレビと時間感覚
    通信テクノロジーと時間感覚
 
  4 ライフハックで時間を操作する
    勝間和代現象とは何だったのか
    「いれもの化」した時間
    紙の手帳は滅びない
 
    おわりに
 
    参考文献

商品情報

発売日
2018年12月11日
価格
定価:858円(本体780円)
判型
新書判
ページ数
192ページ
商品コード
0088570
Cコード
C0295(日本文学評論 随筆 その他)
ISBN
978-4-14-088570-3