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「松本清張」で読む昭和史

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NHK出版新書 586

「松本清張」で読む昭和史

[著] 原 武史

発売日 2019年10月10日

新書

在庫あり

定価 880円(本体800円)

送料 110円

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商品紹介

時代を超えて、闇は残る

「社会派推理小説」というジャンルを確立した国民的作家・松本清張。格差、差別といったタブーを恐れずテーマとして取り上げる姿勢、地方から中央を相対化する視線により、その作品には昭和という時代の闇が刻印されている。代表作の数々を「鉄道」と「天皇」に注目して読み解き、歴史の暗部に光をあてる。

目次

    はじめに──昭和史の闇を照らす

第一章 格差社会の正体──『点と線』
    香椎とはどんな土地か
    近現代的な視点と古代史的視点の共存
    アリバイ崩しに挑む『点と線』
    寝台特急「あさかぜ」の登場
    急行の旅から香る「時代の空気」
    難行苦行としての鉄道の旅
    特急と急行から“格差”が見える
    四分間のトリック
    現実の人間を描く
    物語を動かす女性の心理
    『点と線』はなぜ古びないのか
    コラム 「あさかぜ」の思い出

第二章 高度経済成長の陰に──『砂の器』
    『砂の器』とその時代
    中年刑事が見た新進芸術家集団
    ヌーボー・グループの中の格差
    住宅事情に見る暮らしの現実
    太平洋側と日本海側の〝落差〟
    経済成長から取り残されたもの
    事実に基づくトリック
    東京中心史観の相対化
    想像を絶する落差
    時代の矛盾に目を向ける
    コラム 昭和の車内とお伊勢参り

第三章 占領期の謎に挑む──『日本の黒い霧』
    『小説帝銀事件』から『日本の黒い霧』へ
    「GHQの謀略」という史観
    今に続く米軍基地の問題
    大岡昇平の清張批判
    清張が目指したこと

第四章 青年将校はなぜ暴走したか──『昭和史発掘』
    「オーラルヒストリー」の先駆け
    軍事クーデターとしての二・二六事件
    明治の再来としての昭和
    直訴の頻発と政党政治の終焉
    皇道派と統制派の対立
    幻の宮城占拠計画
    清張が三島の認識を変えた?
    中橋基明の挫折
    夜明けに中橋は何を思ったか
    秩父宮と安藤輝三
    理想の天皇像は秩父宮?
    天皇の弟、秩父宮
    処刑された当事者たち
    貞明皇后と昭和天皇の確執
    コラム 秩父宮はなぜ東北本線で上京しなかったのか

第五章 見えざる宮中の闇──『神々の乱心』
    全精力を傾けた未完の遺作
    裏で権力を持つ女性
    「次男」という存在
    アマテラスの弟・ツクヨミ
    「神々の乱心」の意味
    見えないものを書く
    史料公開で明らかになった清張の先見性
    結末のシナリオを予想する

終 章 「平成史」は発掘されるか
    歴史家・思想家としての松本清張
    『平成史発掘』のテーマ
    「おことば」と祈り
    平成から令和へ

    おわりに

商品情報

発売日
2019年10月10日
価格
定価:880円(本体800円)
判型
新書判
ページ数
224ページ
商品コード
0088586
Cコード
C0221(日本歴史)
ISBN
978-4-14-088586-4