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日本語と論理

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NHK出版新書 600

日本語と論理 哲学者、その謎に挑む

[著] 飯田 隆

発売日 2019年09月10日

新書

在庫あり

定価 1,045円(本体950円)

送料 110円

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商品紹介

日本語は本当に非論理的な言語なのか?

なぜ「多くのこども」と「こどもの多く」は違う意味になるのか? なぜケーキを三個「食べてよい」は「以上」で、「食べなくてはならない」は「以下」を意味するのか? 「三人の男」ではなく「三冊の男」で意味が通じる理由は? オスは卵を産めないのに「ペンギンは卵を産む」と言えるのはなぜか?
ありふれた日常の表現に潜む奥深い「謎」に、言語哲学の大家が満を持して挑む。通巻600号にふさわしい前代未聞の一冊!

目次

    まえがき

第1章 「こどもが笑った」
    日本語は非論理的か
    特定のこどもを指す「こども」と不特定のこどもを指す「こども」
    「いる/ある」の三つの意味
    確定的用法と不確定的用法を見分ける方法
    日本語の名詞に「可算/不可算」の区別はあるか
    助数辞には三種類ある
    「三冊分」「三箱分」「三キロ分」
    可算名詞とは分類辞を取る名詞である
    分類辞の意味上の役割
    可算名詞の不可算的用法
    不可算名詞の可算化
    「つ」について
    日本語に可算名詞はあるが、単数/複数の区別はない
    単数と複数を区別しない言語にも論理は適用できる
    複数表現の論理への二つのアプローチ
    この章のまとめ

第2章 「三人のこどもが笑った」
    数量名詞と量化
    比例的な量化と比例的でない量化
    「三人」は複数述語である
    「三人のこども」「こども三人」「こどもが三人」
    「三人のこども」は、何人のこどもを指すのか
    「三人のこども」はやはり、ちょうど三人のこどもを指すのではないか
    数と様相
    結局「三人のこども」は何人のこどもを指すのか
    「三人以上のこども」
    「三人以下のこども」
    「多数のこども」と「少数のこども」
    不可算量化の場合
    この章のまとめ

第3章 「大部分のこどもが笑った」
    比例的な数量名詞
    「多数のこども」と「こどもの多数」
    「大部分」は二項の述語である
    「の」の意味論(1)───性質を導入する「の」
    「の」の意味論(2)───関係項を表示する「の」
    「こどもの大部分」の「の」と「大部分のこども」の「の」
    「こどもの大部分」の「こども」は複数確定記述である
    「大部分のこども」の「こども」は?
    「三割のこども」
    「三割以上」「三割未満」
    「一部」「半数」「半分」「大多数」「大部分」「全部」
    多重量化と分配性・集合性
    不可算量化の場合
    この章のまとめ

第4章 「どのこどもも笑った」
    不定詞による量化
    なぜ可算の量化になるのか
    「こそあど」と最小要素への限定
    不可算の量化が不定詞にない理由
    量化の「も」と取り立ての「も」
    指示詞と付値
    存在前提の問題
    「全称命題」と存在前提
    「か」の意味論
    不定詞による多重量化
    不定詞量化と数量名詞量化───二つのパターン
    不定詞量化と数量名詞量化───第三のパターン
    疑問文の意味論
    セルと分割
    疑問と量化
    この章のまとめ

第5章 「こどもはよく笑う」全称文と総称文
    総称文の謎
    総称文は悪用されやすい
    なぜ全称文と総称文が混同されるのか
    論理学の罪?
    総称文の意味論と日本語
    事象文の意味論
    事象文の意味論はどこまで一般化できるか
    個体の属性文
    属性文と時制
    属性文としての総称文
    日本語と論理学
    この章のまとめ

 付録 様相的文脈の中の「三人のこども」
    必然性タイプの場合
    可能性タイプの場合
    マクロな言語理解とミクロな言語理解

    あとがき
    参照文献
    索引

商品情報

発売日
2019年09月10日
価格
定価:1,045円(本体950円)
判型
新書判
ページ数
304ページ
商品コード
0088600
Cコード
C0210(哲学)
ISBN
978-4-14-088600-7