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NHK出版新書 629

いまこそ「小松左京」を読み直す  

[著] 宮崎 哲弥

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定価:990円(本体900円)

送料 110円

発売日 2020年07月10日

商品紹介

大規模自然災害、ウイルス・パンデミック、科学技術の進歩と限界――。驚くべき精度で現在を予見したSF作家の思索をたどる。

戦後日本を代表するSF作家として知られる小松左京。その作品は、大規模自然災害、ウイルス・パンデミック、科学技術の進歩と限界等、現在の私たちが直面し、未だ解決できない問題を先取りするかのようなリアリティを持っていることから、いまふたたび注目を集めている。彼は危機の予言者なのか? それとも――。
作家としての出発点『地には平和を』、日本SFのオールタイムベスト『果しなき流れの果に』、460万部超の大ベストセラー『日本沈没』、カルト的な人気を誇る『ゴルディアスの結び目』、未完の遺作『虚無回廊』等、小松の仕事を画期する代表作群を読み解き、時代を超える洞察の淵源をさぐる。小松左京を「SF作家」にとどまらない、戦後最大の知識人として捉えなおす試み!

目次

はじめに 戦後日本SFとは何だったのか――小松左京を通じて

第1章 現実に「木戸銭」を払って――「銃後」から「廃墟」へ
『地には平和を』『戦争はなかった』『ヤクトピア』
SF作家、小松左京が生まれるまで/ダンテ『神曲』との出会い/例外的な私小説/「眼をひっぱたかれ」SFに開眼/聖戦貫徹のパラレルワールド/歴史から「ほうり出された」/〝この現実〞への抗い/現実に「木戸銭」を払って/「現実」の底を掘り抜く/廃墟から自由への道

第2章 宇宙を超えるための「闘争」
『果しなき流れの果に』『神への長い道』『彼方へ』
残された難問(アポリア)を問い直す/苦渋に満ちた執筆過程/あり得ない人工物(オーパーツ)と怪事件/時空の果てを尋(と)めゆきて、涙さしぐみ帰り来ぬ/闘いの構図/全宇宙を統べんとする者と叛徒たち/偽りの「救済」劇/『幼年期の終わり(チャイルドフッズ・エンド)』を超えて/〝闘争〞から〝超越〞へ/エイリアンによる福音と、哲学の袋小路/認識によるブレイクスルー/進化の加速主義/答えなき問いへの答え(ジ・アンサー・トゥ・ジ・アンアンサード・クエスチョン)/「だが、なんのために?」/新創世のためのエチュード/脱構築し続ける神話体系

第3章 滅びとエクソダス
『日本沈没』
空前の大ベストセラー/戦後政治と「新しい日本人」/『果しなき流れの果に』の余映/「SF界のブルドーザー」と呼ばれて/大阪万博と未来学/希望の未来、絶望の未来/近代国家とポストモダンの〝くに〞/業(カルマ)としてのアイデンティティ/生き残る者たちの「寓話」

第4章 トラウマとブラックホール
『ゴルディアスの結び目』
地獄、本質的な悪の実在感/〝知の旅〞が遭遇するもの/「出発」――知覚の扉を開けて/宇宙に〝開かれた〞岬/「渦」――その球体は何なのか?/深層意識への潜行(ダイヴ)/〝悪魔憑き〞の部屋/エクソシストと量子重力理論/宇宙の本質をめぐる超神学論争/歴史的怨念が凝集し、時間と空間が入れ替わる/魔王の重力圏を突貫する/宇宙神学と〝小松思想〞

第5章 虚イマジナリーと実リアルの通路
『虚無回廊』『結晶星団』『雨と、風と、夕映えの彼方へ』
小松SFの「未完の集大成」/二度の中断と〝途絶〞/『虚無回廊』の物語の流れ/設定や装置、道具の多彩さ、解説の巧みさ/「実存」は実在するのか?/天才ジェランの「一般自然言語」/MG理論でファーストコンタクトに成功/〝SS〞と宇宙構造のごみ捨て場/原型となった『雨と、風と、夕映えの彼方へ』/書かれなかった結末/物語の円環は閉じられた。しかし……/目的論への傾向/「人間原理」と「現代の神話」

世界と出会い直すために――あとがきにかえて

商品情報

発売日
2020年07月10日
価格
定価:990円(本体900円)
判型
新書判
ページ数
288ページ
商品コード
0088629
Cコード
C0295(日本文学評論 随筆 その他)
ISBN
978-4-14-088629-8

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いまこそ「小松左京」を読み直す

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