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日本思想の核心
若い世代の間では人生への無期待や悲観が当たり前になっており、「生まれてこないほうがよかった」とする思想も静かなブームになった。そのような中で本書は、「人生、生きるに値するか」という古くて新しい問いに対し、日本思想の中に答えを探り、思想史の斬新でスリリングな読み方を伝える。一貫して「思い通りに行かない人生をどう堪えるか」と問いながら、『古事記』、日本仏教、『平家物語』『葉隠』、中江藤樹、伊藤仁斎、国学の四傑、そして西田幾多郎の哲学までを読み解く。限りなく読みやすく、ユーモアと優しさをたたえた達意の文章によって、道元や西田哲学など難解で古風な文章も、若い読者に伝わるようにうまく抜粋し、身近で秀逸な喩えによって理解させる。日本の思想の根底には世を儚む「無常感」があるが、個別のテクストを精確に読めば、無常を前提としながらも「それでもなお」人間が生きることの意味を、味わい深い表現で示すものが多い。そうした発見を拾い上げて稀有な筆力で描き切る、新しい書き手による話題の思想書。