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予言の日本史

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電子版

NHK出版新書

予言の日本史

[著] 島田裕巳

配信開始 2014年12月10日

電子書籍

ストアにより価格が異なります

商品紹介

私たちは果たして何に動かされてきたのか

『古事記』のなかの予言から、安倍晴明の陰陽道、豊作を占う予言獣、キリスト教の終末論、「ノストラダムスの大予言」まで。それらは神からのメッセージか、はたまた虚言妄言の類だったのか。時代や社会を騒がせた数々の予言を取り上げながら、これまであまり語られてこなかった日本史の裏側に光を当てる野心作。

 『予言の日本史』というと、みなさんはどこか胡散臭い本ではないかと感じられるかもしれません。
 しかしながら、じつはそういう胡散臭いものこそが、日本の歴史の節目節目で大きな影響力を発揮していたとしたらどうでしょうか。
 とりわけ古代の日本では、科学技術が発達していなかったために占いや予言によって、国家の行く末などが決められていたといいます。陰陽師などを思い浮かべてもらえればいいでしょう。現代になってからも、さながら予言めいた言葉が依然として世の中を騒がせています。アベノミクスなどはその典型でしょうし、「STAP細胞はあります!」なんかももしかすると予言なのかもしれません。
 本書には、『古事記』なかに登場する天照大御神の神託のように神話の出来事と思われているものから、新宗教・新新宗教の教祖たちが唱えた終末論のように実際の社会に大混乱を引き起こしたものまでが含まれています。
 私が特に好きだったのは、「予言獣」に関するエピソードです。主に江戸時代、人の顔をした魚(姫魚=ひめうお)や、人の顔をした牛(件=くだん)といった珍妙な獣が出現して疫病の発生や、豊作を予言したというのです。件については、太平洋戦争中にも現れて日本の敗戦を予言したという話もあります。
 もちろん、これらの予言獣はただの作り話で本当に存在したわけではないのでしょうが、当時の人たちはそうした呪術的なものの存在を仮定することで、未来への指針をもとうとしていたのかもしれません。
 ほかに、隠れキリシタンの弾圧を招くきっかけになった終末の予言や、富士山信仰とも関連する即身仏にまつわる予言など、さまざまな予言が本書には登場します。
 これまであまり語られてこなかった予言と日本人の関わりを見事に描き出した画期的な一冊です。
(NHK出版 山北健二)

目次

第1部 占いの時代
(1)予言によって日本の運命を変えた天照大神
(2)『万葉集』にも詠われた古代の占い「亀卜」「太占」
(3)56億7000万年後に地上にあらわれる弥勒菩薩
(4)天皇制を危機に陥れた宇佐八幡宮神託事件
(5)式神を操る陰陽師の安倍晴明

第2部 終末の時代
(6)末法の世の到来を説いた最澄『末法灯明記』
(7)予言を的中させたがゆえに過酷な運命をたどった日蓮
(8)戦乱の世の行く末を示した聖徳太子「未来記」と「邪馬台詩」
(9)弾圧のきっかけになった隠れキリシタンの終末論
(10)即身仏となることで訪れるとされた「身禄の世」
(11)幕末の世に各地で出没した謎の予言獣

第3部 理想の時代
(12)天理教を巨大教団に押し上げた「陽気ぐらし」の予言
(13)文化人や知識人を大勢巻き込んだ内村鑑三「再臨運動」
(14)戦後日本の宗教にまで影響を与えた大本「立替之説」
(15)高度経済成長を実現させた政治的な予言「所得倍増計画」

第4部 現代へ
(16)オウム真理教の事件へとつながった『ノストラダムスの大予言』

商品情報

配信開始
2014年12月10日
価格
ストアによって異なります
データ形式
epub/xmdf
JP-eコード
1408843701000000000v