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本当は危ない『論語』

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NHK出版新書 341

本当は危ない『論語』

[著] 加藤徹

発売日 2011年02月10日

新書

品切れ

定価 858円(本体780円)

送料 110円

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商品紹介

世界で最も有名で、最も過激な古典を読み解く

『論語』はただのお説教本ではない。扱い方によって猛烈な毒にも最良の薬にもなる恐るべき力を秘めた書物である。その力は東洋の歴史を支配し、幕末の日本に革命をもたらした――先入観なしに『論語』を精読するために不可欠な基本知識を踏まえながら、この多方面で危険な古典の真髄を解き明かす画期的な『論語』読本。

優れた古典というのはみなそうであるが、『論語』は特に、様々な読みかたが可能な多面的な書物である。東洋の英知が結集された一字一句おろそかにできない聖典と読むことも、また、いざという時に役に立つ人生訓がちりばめられた実用書と読むことも、あるいは、理想主義的な空理空論だらけの非実用書とも読める、懐の深さがある。本書は、そのなかでも、虚心坦懐に『論語』を読んでみると、人や社会を激しく揺さぶり、時代に革命をもたらすようなデンジャラスな側面がよくよく見えてくるということを啓発するものである。著者は加藤徹先生。数年前にNHKの「カンゴロンゴ」という番組で様々な「お言葉」を解説する教授役として出演されたので、ご存知の人もいるかと思うが、その役柄そのままの博学強記の中国文学者である。その加藤教授が、『論語』という書物のそもそもの成り立ちから説き起こし、約2500年前に生きた謎多き孔子の人物像をあぶり出しながら、『論語』の精読のしかたを伝授する。そこで特に目から鱗なのは、『論語』という書物を編纂した人たち(孔子の孫で弟子世代)は、どうやら一流の学者たちではなく、時にその筆力や編集力不足が露呈するという事実である。しかし、その近代的な意味でのエディターシップの欠如ゆえに、『論語』はその過激な面を残し、素朴な力強さと多様性を保持しているというのである。さらに、最終章では、古代から現代に至る『論語』と日本人の関わりを辿っていく。『論語』の過激な力を薄めて時代の安定に利用しようとした徳川家康、そして、その過激な力をそのまま受け止めて時代に革命をもたらした吉田松陰、西郷隆盛……『論語』が日本人に与えたものの大きさを思い知るところである。本書は、『論語』関連書を読み尽くした上級者も、これから『論語』に挑もうとする入門者もともに満足させる一冊であることを、自信をもって保障する。 (NHK出版 高井健太郎)

目次

第一章 『論語』誕生
第二章 孔子の謎
第三章 危うい『論語』の読みかた
第四章 革命の書『論語』と日本人

商品情報

発売日
2011年02月10日
価格
定価:858円(本体780円)
判型
新書判
ページ数
256ページ
商品コード
0088341
Cコード
C0298(外国文学その他)
ISBN
978-4-14-088341-9