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ネグリ、日本と向き合う

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定価 902円(本体820円)

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商品紹介

ネグリが見た、日本のマルチチュードとは?

2013年、ついに来日を果たしたアントニオ・ネグリ。彼は、3・11後の日本をどう見たのか?原発問題・領土問題・アベノミクスなど日本の課題、米国・EU・中国・南米など現代の世界情勢、日本におけるマルチチュードの可能性について、率直に語る。日本を代表する知識人によるネグリへの〈応答〉も多数収載。世界有数の知性と日本の知性がぶつかりあう刺激的な1冊。

 2013年4月、アントニオ・ネグリ氏がついに初来日を果たしました。80歳を超えてなお、世界から注目を浴び続ける哲学者は、現在の日本をどう見たのか。そしてネグリと向き合った日本の知識人たちは、どう応えたのか。本書には、来日中に行われた二つのシンポウムと帰国後ネグリが日本への印象を率直に語った論考が収められています。
 本書は三つのパートで構成されています。第1章の「『東アジアのなかの日本』と向き合う」では、アメリカの衰退と中国の台頭、ヨーロッパの凋落や東アジアの危機など、ネグリ独自の世界情勢分析が行われます。それに応えたのが姜尚中氏。緊迫する東アジア情勢をめぐって、二人のあいだでスリリングな対話が交わされます。
 第2章は「『3・11後の日本』と向き合う」。ここでネグリは、「原子力国家」という言葉を用いながら、政治的主権と経済的覇権の結び付きが招いた危機の集約として福島第一原発の事故は起こった、と言います。それに対して、日本の知識人たち(市田良彦氏、上野千鶴子氏、毛利嘉孝氏)は、3・11後に各地で行なわれた反原発デモ、あるいはそれ以前から草の根で行われていたボランタリーな活動は、国家に対するマルチチュードとなりうるのか、その可能性と困難について語ります。日本における「社会的なもの」の実態について、深く考えるきっかけとなる内容となっています。
 第3章「原発危機からアベノミクスまで、『日本の現在』と向き合う」には、ネグリを含め3本の書き下ろし論考が収めてあります。ここでネグリは、原発再稼働や保守的な外交政策を展開する現在の日本に対して厳しい批判を行います。曰く、原子力国家が再び更新されようとしている、と。白井聡氏は「原子力国家」というネグリの言葉を受けて、核開発が主権国家といかに不可分であった実証的に検証していきます。最後に収められた大澤真幸氏の論稿では、ネグリの言うマルチチュートの実現性を疑問視しつつ、ネグリによって社会変革のための土壌が生まれたことを高く評価、私たち自身がネグリが開いた地平を乗り越えていくことが重要である、と訴えます。
 世界有数の知性と日本の知性が意見を闘わせる、刺激的な1冊となっています。ネグリを知らない方でも読みやすい内容となっておりますので、ぜひご一読ください。
(NHK出版 伊藤周一朗)

目次

序 アントニオ・ネグリの現在
I 「東アジアのなかの日本」と向き合う
II 「3・11後の日本」と向き合う
III 原発危機からアベノミクスまで、「日本の現在」と向き合う

商品情報

発売日
2014年03月08日
価格
定価:902円(本体820円)
判型
新書判
ページ数
240ページ
商品コード
0088430
Cコード
C0210(哲学)
ISBN
978-4-14-088430-0