よい道具には、理由があります。
料理研究家が愛してやまない台所道具の
逸品と、
その「わけ」を、ご紹介します。

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Vol.17

藤野貴子さん
「ホットサンドパン」

「きょうの料理」2月号掲載分

藤野さんにとってホットサンドは、小さいころからお母さんがよくつくってくれ、朝ごはんに、おやつにと、数えきれないほど食べてきた思い出の味。その思い出を長年支えてくれたのが、このホットサンドパンです。その実力は、料理研究家の母・嘉子さんのお墨付き。20年間以上、真っ黒になるまで使い続けても壊れなかったのだとか。今では藤野さんが自分用に購入し、日々さまざまな味を楽しんでいるといいます。
「このホットサンドパンは、両面を直火で焼けるから、焼き加減の調節が簡単。電気製に比べて全体に火の入り方がいいので、短時間で食パンの端まで香ばしく焼けます。私はカリッと焼いた食パンのみみが好きなので、みみまですっぽり収まる大きさもうれしいですね。軽量で、キャンプや登山でも活躍します」
 手にとってみると、確かに片手で持っても疲れない軽やかさ。持ち手に留め具がついているので、はさんだ状態で固定することもできます。さらに、内側は表面加工がされており、お手入れも簡単。日本製で、「何十年も壊れなかった」というのも納得の丈夫なつくりです。
「なんといっても、真ん中に仕切りがあるのが便利です。小さめのホットサンドが2切れできるので、食べやすいし、左右ではさむ具材を変えて、一度に2種類のホットサンドをつくることもできますよ。新しい味を思いついては、試すのが楽しくて。母もこんな気持ちだったのかもしれませんね(笑)」
 藤野家の思い出の逸品は、きっと多くの家庭で、世代を超えて愛されることでしょう。

撮影・川上朋子

2種のホットサンド

直火で焼けるホットサンドパンなら、みみまでカリッと香ばしく、こんがりとした焼き色に。はさむ具材はあなた次第♪ 朝ごはんやおやつがもっと楽しみになりますよ。

材料(2種類×2切れ分)

カレーチーズサンド

食パン(8枚切り)…2枚
スライスチーズ(溶けるタイプ)…1枚
レトルトカレー*…大さじ3

あんこクリームチーズサンド

食パン(8枚切り)…2枚
粒あん(市販)…大さじ4
クリームチーズ(個包装タイプ)…2コ(35g)
●バター
[カレーチーズサンド]
◎220kcal(1切れ分) ◎塩分1.2g(1切れ分) ◎10分
[あんこクリームチーズサンド]
◎300kcal(1切れ分) ◎塩分0.8g(1切れ分) ◎10分
*味や種類は好みのものでよい。
  1. カレーチーズサンドをつくる。食パンは2枚とも片面にバター大さじ1を塗る。食パン1枚を、バターを塗った面を下にしてホットサンドパンにのせ、チーズをのせてカレーを塗る。残りの食パンを、バターを塗った面を上にしてのせる。
  2. ホットサンドパンではさみ、弱火または弱めの中火にかける。食パンがきつね色になるまで、両面を2~3分間ずつ焼く。
  3. あんこクリームチーズサンドをつくる。1と同様に食パンにバターを塗って粒あん、クリームチーズをのせ、はさむ。2と同様に焼く。

はさむのに便利な
留め具付き

持ち手部分は留め具付きで、調理中もしっかりと閉じられます。アルミニウム製で軽量(約420g)なので、片手でも扱いがラクラク! 持ち手の先にはフックなどにかけられる穴も開いていて、保管場所にも悩みません。

焼き加減の調節が
自由自在!

食パンがみみごとそのまま焼けるサイズ。両面を直火にかけられるので、焼き加減の調節が簡単で、アウトドアでも活躍します。仕切りがあって半分にカットしやすく、一度に2種類の味を楽しむこともできます。ホットサンドだけでなく、フライパンがわりにして目玉焼きなどをつくっても。

お手入れが簡単!

内側は表面加工がされており、焦げつきにくく、お手入れも簡単です。軽い汚れなら、紙タオルでサッと拭くだけでOK。日本製の確かな品質で、長く使えます。

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