よい道具には、理由があります。
料理研究家が愛してやまない台所道具の
逸品と、
その「わけ」を、ご紹介します。

バックナンバー一覧
Vol.3

ヤミーさん
「引っ張るだけのみじん切り器」

「きょうの料理」12月号掲載分

和食、洋食、エスニック料理……どんな料理にも必ず出てくるのが“みじん切り”。包丁でもできるけれど、もっと楽につくりたい、涙を流さずにたまねぎを刻みたい……と思ったことはありませんか? そんなときに便利なのが、ひもを引っ張るだけの「みじん切り器」。料理研究家のヤミーさんも、10年近く愛用しているそうです。

 

フードプロセッサーのように電源がいらないので、必要なときにサッと取り出してすぐに使えます。包丁では時間のかかる大量のみじん切りも、あっという間。ひもを引く回数で、粗みじん切りからごく細かいみじん切りまで、刻み具合を調整できます。引っ張るたびに食材がどんどん細かくなっていくのは楽しく、けがの心配もないので、子どもと一緒に料理を楽しむこともできますね。真っ赤なふたにクリアレッドの本体というポップな色使いは目にも美しく、キッチンが明るくなりそうです。

 

実はこのみじん切り器、秋にリニューアルしたばかり。「前よりもふたの裏にかけらがつきにくいし、より細かく刻めるみたい」とヤミーさん。ほかにもみじん切り器はたくさんある中で、本体の容器部分の目盛りや、底についている滑り止めといった細かい工夫が施されているのも、うれしい気配りです。  さらに、刃を取り外してウィスク(かくはん用のパーツ)に付けかえれば、手動のミキサーに早変わり。自家製ドレッシングやスムージー、ラッシー(165ページ参照)など、料理の幅も広がること間違いなしです!

撮影・吉田篤史

きのこペースト

たっぷりのきのこが、きめ細かくなめらかなペーストに早変わり。
じっくり蒸し煮にして、うまみを引き出します。

材料(2人分)

しめじ…1パック(150g)
まいたけ…1パック(100g)
生しいたけ…4枚(100g)
たまねぎ…1/4コ(50g)
にんにく…1かけ
ローリエ…1枚
白ワイン…カップ1/4
バゲット…適量
◎600kcal ◎塩分3.6g ◎20分
  1. しめじとまいたけは根元を除いてほぐす。しいたけは軸を除く。たまねぎはザク切りにする。にんにくは芯を取り除く。すべてみじん切り器に入れ、細かいみじん切りにする。
    量が多い場合は、数回に分けてみじん切りにする。
  2. フライパンにバター40gを入れて中火にかけ、溶けてきたら1、塩小さじ1/4、ローリエを加える。2分間ほどしっかりと炒めたら、白ワインを回し入れてふたをし、弱火で10分間ほど蒸し煮にする。ローリエを取り除いて火を止め、容器に入れる。
    10分間たっても水分が多い場合は、ふたを開けて火を強め、水分をとばしながら炒める。
  3. バゲットを1㎝厚さほどに切り、オーブントースターまたはフライパンで表面を軽く焼く。皿に盛り、2をたっぷりと塗る。

かくはんにも活躍

中の刃をウィスクにかえれば、液体を混ぜ合わせるときにも便利。例えば、プレーンヨーグルト(無糖)・水各カップ1、ブルーベリージャム大さじ1~2を入れ、数回ひもを引いて混ぜ合わせれば、ブルーベリーのラッシーが完成。

使いやすい細やかな
工夫

分解してふたの下部を洗える(A)、本体の容器部分に目盛りがついている(B)、底に滑り止めがついている(C)といった使いやすい工夫が、随所に施されています。

大量のみじん切りが
あっという間に!

ザク切りにした野菜やきのこなどを入れてふたをし、ひもを引っ張るだけの簡単操作。本体は730㎖の大容量で、一度にみじん切りができる量もたっぷり!

理由ありの道具たち
バックナンバー一覧