じょう・もとほ=スタイリスト。ベルギーで食ともてなしを学び、雑誌や書籍で活躍する。
地球温暖化の影響もあって、初夏でも気温の高い日が増え、クーラーバッグを使う機会が増えています。
一般的にクーラーバッグは分厚くてかさばるイメージですが、今回ご紹介するのは軽くて柔らかく、折り畳めるもの。しかも、ペットボトルからのリサイクル商品です。
食料品を買うときや、飲み物、ケーキを運ぶときなど、日々のさまざまなシーンで活躍してくれます。城さんが一目ぼれした、かわいい2種類の柄も魅力的です。
「最初にこのクーラーバッグを見かけたのは、レオパード柄のほうでした。私は勘違いして、牛のホルスタイン種の白黒だと思っていたら、レオパード(ひょう)の柄だったんですね(笑)。とにかく、わっ、かわいい!と目がくぎづけに。立方体のようなコロンとした形や、チャックについているシリコンぽいタグもかわいくて。思わず手に取ったら、びっくりするほど軽かったのです。ペットボトルをリサイクルしたものだと聞いて、ますます気に入ってしまいました。もう一つのボーダー柄もインディゴブルーの色合いがとてもきれいで、手描きっぽいラインに表情があって、温もりを感じました」と話す城さん。
このクーラーバッグはオーストラリアのシドニーで2003年に設立された“サニーライフ”というライフスタイルブランドのもの。太陽の下で過ごす時間を楽しめるアイテムを取りそろえていて、大胆でおしゃれなグラフィックが特徴です。
軽さの秘密は、ペットボトルからのリサイクル商品だから。その工程は、回収したペットボトルを分別、洗浄し、細かく刻む→刻まれたものを再び洗浄し、温めて伸ばして粒状に切り分ける→これを溶かして極小の穴から押し出して超極細繊維にする→繊維を編んで糸にする→その糸でクーラーバッグをつくるというものです。保温・保冷時間は約3時間。ショルダーストラップ付きなので、手で持ったり、肩にかけたりと2通りに使えます。
「保冷時間は決して長いわけではないのですが、これが意外と使いみちが多いんです。例えば、バースデーのお祝いなどにホールサイズのケーキを持ち運ぶとき。6号ケーキの箱がそのまますっぽりと平らに入り、保冷剤をのせてふたを閉め、持ち手を持てば安定した状態で運べます。
もちろん、ふだんの買い物でも気軽に使えて大助かり! 10コ入り卵のパックは横にしたまま入るし、牛乳やジュースの1ℓ入り紙パックは立てたままふたを閉められます。お天気のいい週末、ピクニックに行くときはお弁当や飲み物を入れても。1ℓのミネラルウオーターなら5~6本、350㎖の缶ビールなら12本と、見た目のわりにたっぷり入りますね」
空(から)になれば上下を押しつぶすようにして畳めるので、収納もコンパクトです。
「軽いし、畳めるので、大きめのバッグに入れて気軽に持ち歩けます。また、車に積んでおいて、外出先で買った食料品を入れて持ち帰るときも、車内の温度の影響を受けにくくて便利ですね」
撮影・竹内章雄/構成&文・海出正子