じょう・もとほ=スタイリスト。ベルギーで食ともてなしを学び、雑誌や書籍で活躍する。
洗った食器を拭くのに欠かせないキッチンクロス。 「ベルギーのレストランで働いていたとき、厨(ちゅう)房では赤いラインが入ったリネン(麻)の大判のキッチンクロスが使われていました。料理人は腰にぶら下げたり、肩にかけたりして、それで熱い鍋を持ったり、お皿の縁についたソースを拭いたり。皿洗い担当の人たちは洗ったお皿やグラスを拭くのに使い、一日に20~30枚は使っていましたね」と話す城さん。 今回ご紹介するキッチンクロスは、2001年からリトアニアのリネン商品を扱っているお店“Lino e Lina”のもの。リトアニアはヨーロッパの北東部に位置し、リネンの原料となるフラックス(亜麻)の一大産地。ここでは長くて柔らかい繊維が採れるため、リネンの質が高いことで知られています。このお店ではリトアニアの伝統的なリネン工場で、糸や生地のサンプルを選ぶところからオリジナルの商品づくりをしているため、色と柄のバリエーションが豊富です。そこから城さんが日本の家庭で使うのにちょうどいいサイズのもので、おすすめの色と柄の3つのセットを選びました。 「Aセットはベースがフラックス色と呼ばれる無漂白の自然な色。汚れが目立たないというメリットも(笑)。人気のあるチェック柄は元気がもらえる感じです。Bセットはキッチンクロスには珍しい色とデザインで、実は私の好み。黒が差し色になっているのも気に入っています。Cセットはキッチンまわりのものに、ある程度統一感を持たせたい方におすすめ! シンプルな白に控えめなライン柄で、差し色が色違いの組み合わせ。モダンなキッチンに合いそうです」
このキッチンクロスは吸水力が高いため、食器拭き、台拭きのほか、ディッシュマットとして洗った食器をのせておいたり、洗った野菜の水を拭いたりも。また、鍋つかみがわりやポットマット、色や柄を楽しむランチョンマットとしても使えます。洗ったあと、乾くのも早いので衛生的だし、折り畳めば収納もコンパクト。一枚の布ですが使い方はアイデアしだいなので、自由に幅広く使えます。 撮影・竹内章雄/構成&文・海出正子
毎日、使うものだからこそ、お気に入りの一枚を選びたいものです。城さんのおすすめは、吸水性に優れたリネン(麻)のもの。品質の高さで知られるリトアニア製です。サイズは大きめで、一枚で大きな器も余裕をもって拭けます。選ぶのに迷うほどたくさんある色と柄の中から、城さんが2枚セットを3組セレクト。好みの色と柄のキッチンクロスがあると、きっと台所仕事が楽しくなります。
リネンは古くからヨーロッパで愛用されてきた素材で、吸水性と速乾性に優れています。繰り返し洗って使ううちに独特の風合いが生まれ、丈夫なので長く愛用できるのも人気の理由です。城さんはベルギー時代のリネンの質感が忘れられず、ヨーロッパでヴィンテージのキッチンクロスを買い集めていますが、日本では新しいリネンのものを買っているそう。
「新しいリネンのキッチンクロスは、色と柄が豊富なのがいいですね。ヴィンテージのものとはまた違う魅力で、楽しい感じです」今回紹介した商品
色と柄を楽しむリネンのキッチンクロス(2枚セット)Aセット