じょう・もとほ=スタイリスト。ベルギーで食ともてなしを学び、雑誌や書籍で活躍する。
「目玉焼きを上手に焼きたいな」と思った城さんが、5年前に見つけたのがこのミニフライパン。フランス製で素材は鉄。素早く均一に熱が伝わり、白身はカリッと、黄身は柔らかく仕上がります。
もうひとつ、城さんが感動したのは、ふっくら厚みのあるパンケーキが焼けること。この小さいサイズがパンケーキの大きさにぴったり! 何枚焼いても、同じサイズ、同じ厚みのパンケーキが手軽においしく焼き上がるのです。
お弁当のおかずづくりにも役立つので、小さいながらも幅広く活躍するおすすめの道具です。
「目玉焼きが1つ焼けるくらいの小さいフライパンで、鉄製のものをずっと探していました。アウトドアで使うスキレットならいろんなサイズがあるけれど、ハンドルが短いので自宅で毎日使うにはちょっと不便かなと。このミニフライパンは一目見て、ハンドルの構造が気に入りました。いったん上に持ち上がってから、程よい長さになっているので、とても持ちやすく、鍋つかみを使えば熱くなりすぎることもありません。口径は12㎝と小さいですが、鉄の厚みは2.5~3㎜あって普通の大きさのフライパンと変わらず、つくりもしっかりしています。パンケーキは今まで普通サイズのフライパンで焼いていたのですが、生地が広がってしまうのでなかなか厚みが出ないのが悩みでした。でも、このミニフライパンなら生地が側面で止まって広がらないので、ふっくらと厚みのある仕上がりになるのです」と話す城さん。 このミニフライパンは1830年にフランスの北東部にあるヴァル・ダジョルで創業した“デバイヤー”という調理器具メーカーのもの。この会社は地元で採掘される金属からカトラリーをつくる、小さな鍛冶屋としてスタートしました。その伝統と技術は代々受け継がれ、今では鍋やフライパンをはじめ、2000を超える調理器具が工房でつくられています。一大メーカーとなった現在もなお、熟練の職人が多くの工程を手作業で行っていて、その品質の高さは料理人やパティシエからも絶大な信頼を得ています。 「このミニフライパン、最近は娘のお弁当づくりに重宝しています。ミニ卵焼き、タコさんソーセージ、ブロッコリー炒めなどのほか、少し多めの油を入れて冷凍春巻を揚げ焼きにしたり……。小さくてコンロの場所をとらないし、手軽に扱えるので、朝ごはんと並行してお弁当をつくるときは助かります。また、ハンバーグはフライパンで焼き色をつけて、そのあとオーブンで焼くとジューシーに。このミニフライパンはそのままオーブンに入れられるのも便利ですね」
お手入れも特に難しいことはありません。洗剤を使わずにお湯とたわしなどで洗うだけで、調理時の油分が徐々にフライパンになじみ、自然のコーティングに。使うたびに食材がこびりつきにくくなり、色合いも深まります。じっくりと育てていきたい、一生もののミニフライパンです。
撮影・竹内章雄/構成&文・海出正子
この商品はフランス産の高品質な鉄を使用しているので、強い火力にも耐え、素早く均一に熱を伝えます。肉の外側はカリッと、中はジューシーに、野菜はシャキッと歯触りよく仕上がります。
今回紹介した商品
パンケーキがふっくら焼ける
ミニフライパン