じょう・もとほ=スタイリスト。ベルギーで食ともてなしを学び、雑誌や書籍で活躍する。
グラタンやラザニアなどに使う耐熱皿は、食卓にそのまま出すことが多いので、器としても気に入ったものを選びたいですよね。 「最初にこのグラタン皿を見かけたのは10年以上前。スタイリッシュな黒と取っ手のついた端正なフォルムにひかれて、一目で好きになりました。当時、撮影用の器としてとても人気があったので、仕事のスタイリングでよく使っていましたが、そのうち、自分でも欲しくなって購入したのです」と話す城さん。 「使ってみると、そのよさをますます実感! 一見、鉄のような質感の黒は、野菜や肉などの焼き目をおいしそうに見せてくれるし、鉄ほどの重さはないので扱いやすいですね。そしてなんといっても私が感動したのは、取っ手がとても持ちやすいこと。一般的にグラタン皿は取っ手があっても多少出っ張っているくらいのものが多くて、まったく取っ手がないものもあります。でもオーブンから出すときはアツアツなので、鍋つかみでしっかりと器を持たなくてはいけないんです。つかみにくくてドキドキしたり、鍋つかみが料理に触れて汚れてしまいそうになることも。でもこのグラタン皿の取っ手は大きめで中央が空いているので、しっかりと持つことができるのです」
このグラタン皿は磁器製で、“レヴォル”というフランスのブランドのもの。レヴォルは1768年、フランス・リヨン南部のドローム県ヴァランス近郊にて創業。その地域は古くから磁器の原料となる上質なカオリンの産地で、250年あまりの長い歴史の中で、熟練の職人の知識や技、情熱が受け継がれてきました。持ちやすい取っ手は本体と一体成型されていて、オーブン、電子レンジ、食器洗い乾燥機もOKです。
「少し深さがあるので、容量は見た目よりもある感じ。たっぷり入れたら2人分、ほどほどに入れたら1人分と使い分けられます。四角い形なので、2枚をオーブンに隙間なく並べられるのも便利。このグラタン皿でつくる娘の大好物は、牛乳とにんにくで軽く煮たじゃがいもを並べて焼くドフィノア。1皿分ペロリと平らげる勢いです(笑)。野菜に塩をふってオリーブ油をかけて焼くオイル焼きは、簡単に付け合わせがつくれるのでおすすめ! おなじみのマカロニグラタンやえびドリアなどのほか、マッシュルーム、えび、たこなどのアヒージョやスペイン風オムレツなど、いろいろと大活躍してくれます。 撮影・竹内章雄/構成&文・海出正子
城さんが長年愛用しているグラタン皿は、磁器でできたフランス製。シックな色合いと四角い形、使いやすい持ち手がついているのが特長です。グラタン皿はアツアツの状態で扱うことが多いので、しっかりと持てることは大事なポイント。鉄のような黒い色は、どんな料理の色も引き立ててくれます。料理や分量によって、1~2人分に使い分けられるサイズです。
また、グラタン皿はアツアツの状態でそのまま食卓に出すことが多いのですが、シンプルな黒なので和洋などのジャンルを問わず、どんな食卓にもなじみやすいのがいいですね。平皿を下皿がわりにして、ナプキンなどを敷いてのせるといいでしょう」
今回紹介した商品
取っ手がついた四角いグラタン皿