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Vol.17

今月の「雑貨」=
野菜をむだにしない 角型ステンレス製干しかご

選んだひと
城 素穂

じょう・もとほ=スタイリスト。ベルギーで食ともてなしを学び、雑誌や書籍で活躍する。

日々の食事づくりで、どうしても余ってしまう食材。城さんは食品ロスをなくすため、野菜などを干して使いきるようにしています。
最近、とても使いやすい干しかごとの出合いがあり、がぜん“干し物”が楽しくなったとか。
それは丈夫なステンレス製で、スペースにむだがない角型のもの。日本製ならではのつくりのよさが魅力です。野菜や果物は干すとうまみが凝縮されて、また違ったおいしさに。ちょっと実験的なおもしろさもあり、いろいろな食材で楽しんでみたくなります。

 城さんは以前、干し野菜にチャレンジしてみたことがあったけれど、あまりうまくいかなかったそう。
「最初は竹の盆ざるで干してみましたが、ふたがないので虫が心配で(笑)。乾燥したら食材が中央に寄っていたり、ドライハーブが風に飛ばされてしまったことも。なんだかハラハラドキドキすることが多くて、干し物から遠ざかってしまいました」

 でも、今回ご紹介する干しかごに出合って、ストレスなく干し物が楽しめるようになったとか。 「なんといっても、ステンレス製で丈夫なつくりなのが一番の魅力です。底が平らな角型なので食材がたくさん並べられ、ふたもついていて安心。開け閉めも簡単で、つり下げる持ち手部分もしっかりしています」
 この干しかごは金属加工の伝統がある、新潟県“燕三条”にある会社がつくっているもの。素材はさびにくく、耐久性、耐食性のある18-8ステンレスです。角型は丸型より効率よく食材を干すことができて、収納場所にも収めやすいというメリットも。ふた部分は、外して本体に重ねられるので、コンパクトに収納できます。金具部分はからみにくく、木の枝や物干しざおに引っ掛けやすいよう、シンプルな構造になっています。

「ふたは、外して重ねられるので、収納のときも場所をとりません」

 干し物は食材のうまみがギュッと濃縮されて、栄養価も効率よく摂取できるといわれています。水分量をどれくらい残すかによって、味や食感も変わってくるので、好みの状態にできるというおもしろさがあります。また、アイデアしだいで活用法が広がるのも楽しいもの。城さんの干し物活用法を伺ってみました。

「お正月の残りのお餅は小さく切って干し、揚げ餅にするとおいしいですよ」
   

「私の干し方は、余分な水分を抜く程度の半干しが多いですね。冬に余りがちな大根は、いちょう形や拍子木形に切って干して紹興酒に漬けたり、大きめの四つ割りにして干してぬか漬けにしたり。皮は干したあと細切りにして、ポン酢しょうゆに漬けます。小さなおかずやおつまみになって、手間と時間の節約にもなります。きのこ類もおすすめ! マッシュルーム、えのきだけ、まいたけ、エリンギを干したものは、リゾットやパスタ、炊き込みご飯など、炭水化物と一緒に調理すると、きのこの風味が際立ちます。フルーツも2~3日間干すと甘みや香りが凝縮されます。よくかまないと食べられないので、3歳になる娘のおやつにはぴったりです(笑)」
 また、この干しかごは食材を干さないときも活用できます。ふたを外すと四角いざるになるので、料理の下ごしらえの食材を入れたり、鍋物の具材を並べたりするのにも使えて便利です。

「大根は皮も捨てないで活用します。切り方を変えて、いろいろな漬物に」

撮影・竹内章雄/構成&文・海出正子

今回紹介した商品

野菜をむだにしない
角型ステンレス製干しかご

サイズ(約)
全長29.4cm・幅22.6cm・高さ9.3cm
価格
5,500円(本体5,000円)
取り扱い
ヨシカワ

同商品はこちらに掲載されています。

「きょうの料理ビギナーズ」
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