じょう・もとほ=スタイリスト。ベルギーで食ともてなしを学び、雑誌や書籍で活躍する。
日々、使用するガスコンロや魚焼きグリルなど、油汚れがつきやすいキッチンまわりのお掃除は悩みのタネ。 「キッチンの掃除は毎日のことなので、お掃除グッズはやはり簡単に汚れが落とせるものがいいですね。汚れ別にいろいろな商品が出回っていますが、できるだけ数を増やさないよう、一つで幅広く使えるものを選んでいます。子どもが生まれてからは、安心して使えるもの、環境にやさしいものも意識するように。自分が理解できない化学的な成分が入っているものは、できるだけ使わないようにしています」と話す城さん。
そんな城さんが選んだ1つ目のお掃除グッズは、糸状の銅に繊維を織り込んだ特殊なクロス。オーストリアの“レツィ”というブランドのもので、このブランドはさまざまな素材を使った高品質のハウスクリーニング製品で知られています。成分は純粋な銅が75%、ポリエステルが25%。銅には細菌の繁殖を防ぐ働きがあるので、汚れを落とすだけでなく、除菌効果も期待できます。
「今までコーヒーや日本茶、紅茶の茶渋は、食器を漂白剤に一晩つけて落としていました。そのあとよく洗っても、なんとなく漂白剤のにおいが気になったり、手も荒れるのであまり使いたくなくて。このクロスを水でぬらして使ってみたら、水だけなのに茶渋が簡単に落とせてびっくり! 鍋や鉄のフライパンの焦げつきも以前は金属たわしを使っていましたが、ちぎれた金属が手に刺さりそうでイヤだなあと。このクロスは銅だけどしなやかでやさしい手触りで、食器や鍋のカーブに沿って隅まで汚れを落とせます。水と銅だけできれいになるのが、いいなあと思いますね」 もう一つは水だけを原料としたマルチクリーナー。特許技術による水の電気分解によって抽出された、アルカリ性の水です。ガスコンロや換気扇などの油汚れは酸性の汚れなので、アルカリ性の水を使うと中和作用が起きて汚れが落ちる仕組み。また、一般的な細菌はpH4.0~10.0(弱酸性~弱アルカリ性)程度の環境でしか生息できないので、このpH12.5の電解アルカリ水を吹きかけて30~60秒間おいて拭き取ることで、除菌の役目も果たしてくれます。 撮影・竹内章雄/構成&文・海出正子
コップにつく茶渋や、鍋の焦げつきなどは、食品が直接触れるものだけに、汚れを落とすために使うものの成分にも気をつかいます。城さんも今までさまざまなお掃除グッズを試してきましたが、最近、画期的なものに2つ出合って、とても気に入っているそう。手軽に汚れが落とせるのはもちろんのこと、洗剤を使わなくてもいいというのがおすすめのポイント。キッチンのお掃除が前よりおっくうにならないこと、請け合いです。
「ガスコンロの油汚れは何か強力な洗剤を使わないと落とせないイメージでしたが、この電解アルカリ水を使ったら油汚れがよく落ちて、何度も拭き取る必要もなく、お掃除がラクになりました。原料が水なので安心感がありますね。今はガスコンロを使ったあとにシュッシュッと吹きかけておいて、食事が終わったら拭き上げるようにしています。除菌にも役立つので、冷蔵庫の中の拭き掃除にも欠かせませんね」
今回紹介した商品
洗剤いらずのお掃除グッズ