じょう・もとほ=スタイリスト。ベルギーで食ともてなしを学び、雑誌や書籍で活躍する。
最近はおうちごはんが日常化しつつあり、ワインなどを自宅で飲むことも多くなってきました。そんなときに、気軽に使えるワイングラスがあれば……。
城さんが見つけたのは、ふだん使いにピッタリのカジュアルなワイングラス。ステム(脚の部分)が短くて安定感があり、なんと驚くことに重ねることができるのです。ワイン、ビール、炭酸水、ジュースなどの飲み物のほか、パフェのようなデザートにも幅広く使える便利なグラスです。
先日、城さんは新しいお店めぐりをしているときに、「あ、コロンとしたフォルムがかわいい!」と、このワイングラスを見つけました。ステム(脚の部分)が短くて気軽に使えそうだなと思い、さらに重ねて収納できると聞いてびっくり! しかもリーズナブルな価格だったのです。
「安い価格のグラスの中には、分厚くて重いものもあるのですが、これは程よい厚みで、手で持った感じも軽かったのです。背が低いので倒れにくく、口が広いのも扱いやすそう。重ねて収納できるのは、スペースを取らなくていいなあと思いました」
城さんが今まで持っていたワイングラスは、ステムが長くて背が高い華奢(きゃしゃ)なタイプが多かったとか。ちょっと特別なときの食事や、お客様を招いたときに華やかさを添える感じのグラスです。
「このワイングラスのような背の低いタイプは、ヨーロッパのビストロなどでよく見かけていましたが、うちでワインを飲む機会が増えて、改めてそのよさを感じたのです。ふだん気をつかわずに使える手軽なグラスのほうが、今は出番が多いですから」
「このワイングラスは“ロイヤルレアダム”というブランドのもので、1892年にアメリカ・オハイオ州に設立されたグラスメーカー、Libbey(リビー)社のヨーロッパブランドです。長年にわたって培われた高度な技術をもとに、レストラン、カフェ、家庭でのグラス類を世界各国の工場で製造しています。ちなみに今回ご紹介するワイングラスはオランダ製です。
コロンと丸いこのグラスは容量もたっぷり! 満杯だと270mℓ、余裕を持たせても180mℓくらい入るので、ワインに限らず、さまざまな飲み物に使えます。また、口が広いので手が入りやすく、中まで洗ったり、キッチンクロスで拭くのも簡単です。
「例えば友人家族が来たとき、それぞれの飲み物に合わせてグラスを用意するのは大変! でもこのワイングラスなら、お酒でもソフトドリンクでもこれ1種類でOKです。また、うちでは夕食のときに夫はワインを飲むのですが、私はお酒に弱いのでミネラルウォーターでおつきあい。ワイングラスと普通のグラスというのがなんとも味けなかったけれど、これならおそろいにできます(笑)」
スプーンも入るので、飲み物以外にデザートや前菜などにも。「パフェやフルーツポンチ、ゼリーなどを入れると色鮮やかで映えます。スティック野菜やえびのカクテルサラダなど、おつまみにも。幅広くいろいろなものに使えるので、何を盛ろうか考えるのもワクワクして楽しいですね」
撮影・竹内章雄/構成&文・海出正子